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第19回活動写真と大正時代

ページID:0005083 更新日:2023年12月18日更新 印刷ページ表示

たかさき100年第19回写真
昭和5年当時の高崎電気館

電灯や電車の時代が始まった大正時代、洋食屋やカフェー、さらに扇風機や蓄音機も登場してきて「カチューシャ」や「紅屋の娘」などの歌も流行しました。

明治時代からの芝居、手踊、講談、浪曲などに加えて、幻燈や活動写真(無声映画)も始まりました。特に、大正時代の活動写真の俳優として、忍術使い「地雷也」などにふんした「目玉の松ちゃん」こと尾上松之助のほか島田嘉七、岩田祐吉、栗島すみ子、川田芳子、岡田嘉子らがいました。後に映画監督となった衣笠貞之助も、初期の活動写真に女形として出演していたのです。

このころの高崎は、休日や祝日、農繁休暇になると、食べ物屋や商店、活動写真などが、一般市民や工員、十五連隊の兵隊、中等学校の生徒、高崎市周辺の青年男女などでにぎわいました。

すでに明治30年代には、高盛座において、輸入フィルムによる活動写真の上映が行われたようですが、高崎に活動写真の常設館が開業したのは、大正2年1月1日でした。

大正元年12月28日の上毛新聞に活動写真常設館開業

●1月元日開館 年中休みなし
●毎日 午前11時開館 午後11時閉館

本館の特色

●教育参考資料及実写・泰西史劇、喜劇悲劇・日本新旧劇・囃、鳴物、声色、義太夫語・毎週新写真全部取替 △東京福宝堂特約写真美麗鮮明 斬新奇抜

入場料

●壱等 大人 15銭 軍人・学生 10銭 小人 8銭
●貳等 大人 10銭 軍人・学生   7銭 小人 5銭 △中銭下足料なし

と「高崎電気館」の開業を知らせる広告が掲載されています。市内にはそのほか、富士館(のちに帝国館)、世界館(藤守座から改称、のち第二大和)などが活動写真を上映していました。一般興業では高盛座、高崎劇場、睦花亭(寄席)などがあり、市民に親しまれていました。

(佐藤幸雄)