平成14年度のお題

あんじゃあねえ」(4月1日号)

  • あんじゃあねえ  見くびり懲りた  春の風邪(日高町  猿渡道子)
  • ペイオフも  預金がないから  あんじゃあねえ(中尾町  小柴薫)
  • あんじゃあねえ  パパに食べさす  賞味切れ(上小塙町  内田栄一)
  • 千鳥足  あんじゃあねえよと  するはしご(上佐野町  長井恵)

「就職先が決まってなくったって、あんじゃあねえよ」など、「あんじゃあねえ」は心配することはないという意味です。楽観的に相手のことを気づかうだけでなくほとんど口癖で使う人もいます。「案ずることではない」の「案ずること」が「あん」に、「では」が「じゃあ」に、「ない」が「ねえ」に変わったものと思われます。

しびびー」(5月1日号)

  • しびびーの笛で発車の  縄電車(木部町佐藤愛子)
  • しびびーを  吹けば気持ちは  あの頃に(井野町  高橋ヒサ子)
  • 仲良しと  しびびー鳴らした  田んぼ道(萩原町  土田千恵子)
  • 孫の持つ  しびびー鳴らして  得意顔(江木町  柳澤英子)

「しびびー」は、カラスノエンドウの実を使った草笛のことです。カラスノエンドウは、あぜ道などに生えていて赤紫の小さな花を咲かせ、サヤエンドウを小さくしたような実を付けます。実を開いて種を取って閉じ、端の片方を斜めに切ると草笛になります。斜めに切った端の反対側から吹いて、「シービビービー」と音を出しますが、実の大きさや端の切り方で音色が変わります。自分の好きな音色を求め「しびびー」をたくさん作った人も多いのでは。

しゃいなし」(6月1日号)

  • しゃいなしに  紅さす孫の  うす笑い(岩鼻町  近藤トモ子)
  • 髪の毛を  しゃいなししては  一人悦(中尾町  深沢アヤ子)
  • しゃいなしに  出した川柳  ひょいと載り(上大類町  新井宏)
  • しゃいなしに  漬けたたくわん  あじ良好(大八木町  静幸代)

いたずらをした子どもに「しゃいなしばいしてんじゃないよ」としかるときなど、「しゃいなし」は、たわいない余計なことやくだらないことを意味し、軽くたしなめるような雰囲気で使われます。また、気取ることを意味し「じいさんは、しゃいなしにカンカン帽をかぶる」などの使われ方や、何気ないことを意味し「しゃいなしに撮った写真が賞を取った」などの使われ方もあります。

せんひき」(7月1日号)

  • ちゃんばらは  せんひき刀  腰に差し(上小塙町  内田栄一)
  • せんひきを  あてたはずだが  曲がり線(高関町  杉田アサ)
  • せんひきで  背中をかく爺  孫笑い(寺尾町  真舘久)
  • せんひきで  先生歌の  タクトとり(飯塚町  中村豊雄)

「せんひき」は、金属製やプラスチック製の長方形の定規のことです。裁縫などで使われる竹製の「物差し」に比べ、真っ直ぐな線を引くことができることから「せんひき」と呼ばれています。三角定規や半円の分度器を使っても、線を引くことはできますが、これらは「せんひき」とは呼ばれていません。「せんひき」も孫の手になったり指揮棒になったりと、いろいろな用途がありますね。

あいさ」(8月1日号)

  • 本棚の  あいさで見つけた  昔の恋(飯塚町  土田ツヤ子)
  • 二世帯の  あいさ取り持つ  孫大使(佐野窪町  須川定良)
  • あいさへもぐる  青大将(荻原町  土田千恵子)
  • 麦わらを  積んだあいさに  かくれんぼ(寺尾町  山口由利子)

「海と空のあいさで入道雲がどんどん大きくなっていく」「あいさを見つけて夏休みの宿題を片付ける」「駐輪場で自転車と自転車のあいさに止めようとしたら、ハンドルがぶつかり、将棋倒しになってしまった」など、「あいさ」は、物事と物事の間のことを意味します。それにしても、網戸のあいさから入ってくる小さい虫はどうにかならないものか。

ぼっと」(9月1日号)

  • 宝くじ  ぼっとかしてと  人の列(浜川町  小林とみ子)
  • ぼっとして  この孫末は  Jリーガー(上佐野町  長井恵)
  • ぼっとかして  わたしゃ九十に  なったかね(中尾町  黒崎サチ子)
  • ぼっとして  夫婦になって  いたかもね(貝沢町  高崎ミヨ)

「ぼっとかしてオータムジャンボ宝くじで一等が当たるかも」「ぼっとして宝くじが当たったら何に使おうか」のように、「ぼっと」は、「もし・万一」などの仮定を表します。また、「なかなか思い出せなかった俳優の名前を、ぼっとした拍子に思い出す」のように「ふと」の意味で使われることもあります。

ほっつく」(10月1日号)

  • ほっついて  遅く帰れば  恐い顔(上大類町  新井京子)
  • この若さ  ほっつくほどに  医者いらず(江木町  反町トク)
  • ばあさんは  ほっつき歩く  情報魔(石原町  忰田澄江)
  • 財なくも  ほっつき歩ける  幸がある(八幡町  梅村ヨシ子)

「久しぶりにまち中をほっついたら路地が広がっていて驚いた」などのように、「ほっつく」は、「ほっつき歩く」の「歩く」を省略したもので、目的もなくふらつくことを意味します。また、夜遅く帰ったときに「どこをほっついていたんだ」と家族に怒られた場合は、遊び回ることを意味します。

せっちょう」(11月1日号)

  • 初孫の  せっちょうやくとき  えびす顔(中尾町  小柴薫)
  • 嫌がられ  それでもせっちょう  母ごころ(北久保町  根本丈男)
  • せっちょう爺  仲人五組  胸を張る(寺尾町  真館久)
  • ばあちゃんの  元気と生きがい  せっちょうやき(日高町  岡田幸)

「せっちょうやきの母は、いつもどこからかお見合い写真を手に入れては町内を回る」「せっちょうも大概にしないと迷惑になるぞと背中越しに父が小さな声で言う」などのように「せっちょう」は、手数がかかって面倒なことやお節介を意味します。「せっちょうやき」な人だというと、世話好きな人やお節介な人のことをいいます。

しょっぺーなし」(12月1日号)

  • 孫帰り  しょっぺーなしの  日々となり(上佐野町  長井恵)
  • ボケ防止  アイデアいつも  しょっペーなし(請地町  大沢陽央)
  • 発明も  しょっぺーなしが  認められ(江木町  反町トク)
  • 末っ子の  しょっぺーなしが  嫁欲しい(江木町  柳澤英子)

「しょっちゅう冗談を言っているとしょっぺーなしと言われ、冗談の1つも言わないと杓子定規でしょっぺーなしな人だと言われる」などのように「しょっぺーなし」は、つまらないことや味気ないことなどを意味します。また、なにをしても様にならない人を指すときにも使われます。

のめっこい」(1月1日号)

  • 愛子姫  のめっこい手で  バーイバイ(聖石町  毛呂英子)
  • のめっこい  笑顔で得する  嫁家業(飯塚町  土田ツヤ子)
  • のめっこく  したがる祖父に  孫さわぎ(東貝沢町3丁目  田島繁雄)
  • 孫つれて  客の嫁には  のめっこい(飯塚町  伊藤久江)

里芋がのめっこいので、はしではさむのがよういじゃない」など「のめっこい」は、なめらかなことを意味します。ナメコやジュンサイなどつるりとした食べ物のほか、「赤子のようなのめっこい肌」「話し方がのめっこいから飽きない」など人の肌や話し方、人間関係にも使われます。

のっくむ」(2月1日号)

  • 餅食べて  のっくむ苦しさ  救急車(根小屋町  酒井ます子)
  • 見つかって  あわててのっくむ  つまみ食い(寺尾町  島崎梅子)
  • 喉までの  言葉のっくみ  家平和(筑縄町  清水泰枝)
  • 平成不況  ぐっとのっくむ  愚痴文句(高関町  天田ユキ江)

「のっくむ」は、「のみこむ」の「み」が「っ」に「こ」が「く」に変化したものです。食べ物や飲み物などを「のっくむ」や、言わないほうがいい言葉などを「のっくむ」など、使い方は「飲み込む」と同じです。食べ物をのっくみ過ぎると胃を壊しますが、言わないほうがいい言葉ものっくみ過ぎると胃を壊すのは人体の不思議なところですね。

だんだんつ」(3月1日号)

  • だんだんつ  かたこと言葉  孫しゃべり(山名町  黒澤輝美)
  • だんだんつ  春の気配が  目と鼻に(萩原町  土田千恵子)
  • だんだんつ  慣れ親しむは  妻の味(飯塚町  土田ツヤ子)
  • だんだんつ  国技相撲が  国際化(金井渕町  真塩康雄)

「ハクモクレンのつぼみがだんだんつ増え、ひと雨ごとにだんだんつふくらんでいく」などのように「だんだんつ」は、「だんだんと」「しだいに」の意味で使われます。「だんだんと」の語尾が「つ」に変化した言葉です。

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