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東吹上遺跡
高崎市にある指定文化財 市指定
東吹上遺跡
鏑川左岸下位段丘面上に立地する。
遺跡発見の経緯は、昭和44年に畑地の土地所有者が農作業中、縄文時代中期(今から約5千年前)の香炉形土器を発見したことにはじまる。香炉形土器はその後、群馬県立博物館(歴史博物館の前身)に資料が提出され、これを機に昭和45年3月より県立博物館と富岡高校郷土史研究部を中心とした発掘調査が行われた。発掘当初は香炉形土器を出土した縄文時代の住居跡を調査する予定であったが、検出された遺構は一辺7メートルにおよぶ古墳時代後期の住居跡が1軒確認された。
出土遺物には住居跡出土土器の他、遺物包含層から縄文中期から後・晩期の土器片、石器類、古墳時代後期の土器が多量に出土し、東吹上遺跡周辺は複合遺跡であることが確認された。
本遺跡の発掘の意義は入野遺跡に次ぐ学術調査が行われたことと、報告書の中で出土した黒曜石をはじめ石器石材について産地推定を行った画期的な報告書であったことである。
文化財情報
- 指定種別:高崎市指定史跡
- 名称:東吹上遺跡(ひがしふきあげいせき)
- 指定年月日:昭和52年3月24日
- 所在地:高崎市吉井町岩崎 地図(地図情報システム)<外部リンク>