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穴大黒(古墳時代横穴墓)
高崎市にある指定文化財 市指定
穴大黒(古墳時代横穴墓)
県道藤木・高崎線を下奥平から北上すると高崎市、安中市が接する境界があり、その旧吉井町域の最北端に位置する。周辺の地質は凝灰岩(板鼻層)の地層が高さ5~6メートルにわたって堆積しており、この地層をくり抜いて横穴墓を構築しているのが穴大黒である。この凝灰岩層は小暮の穴薬師の所在する地層と同じもので、吉井から安中方面まで続いているものである。横穴墓は東方に開口しており、平面形態は瓢箪形を呈する複室構造である。入口の高さは1.2メートル、幅1.0メートルで、1室目は高さ1.5メートル、奥行1.5メートルを呈す。1室目から2室目へ至るには、床面が1段下がる框構造をとっている。天井は1室、2室目とも「かまぼこなり」のド-ム状を呈すが、室の境は平坦でなく段をつくっている。副葬品など出土遺物は不明である。横穴墓の掘削時期は古墳時代終末の7世紀後半と考えられる。
大黒の地名は、ここに大黒天の石像があったからといわれている。
文化財情報
- 指定種別:高崎市指定史跡
- 名称:穴大黒(古墳時代横穴墓)(あなだいこく(こふんじだいおうけつぼ))
- 指定年月日:昭和60年3月25日
- 所在地:高崎市吉井町上奥平 地図(地図情報システム)<外部リンク>