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放射線についての基礎知識

ページID:0006347 更新日:2023年12月17日更新 印刷ページ表示

放射線と放射能

すべての物質は原子からできており、中には原子核がエネルギー的に不安定な状態から安定した状態に変わろうとする物質があります。このような不安定な物質を「放射性物質」、安定化しようとする現象を「崩壊」といい、その時に放出されるエネルギーの高い粒子や電磁波を「放射線」といいます。そして「放射能」とは放射性物質が放射線を出す性質または能力のことをいいます。

懐中電灯に例えてみると、懐中電灯が放射性物質、懐中電灯から出る光が放射線、懐中電灯が持っている光を出す能力が放射能にあたります。

放射線の種類

放射線には、アルファ線、ベータ線、ガンマ線という代表的な放射線のほかにも、中性子線、X線などさまざまな種類があります。

アルファ線(ヘリウム原子核)、ベータ線(電子)、中性子線(中性子)は粒子の流れであり、ガンマ線とX線は電磁波(光の仲間)です。アルファ線は紙1枚で遮ることができますが、ガンマ線を遮るには厚い鉛の板が必要です。このように、放射線の性質や物を通り抜ける力はさまざまです。

市や各自治体等で測定している空間放射線量は、地面などから放出されているガンマ線を計測しています。

放射線の量を表す単位

放射線は目に見えませんが、測定器を使って測ることができます。

放射能はベクレル(Bq)、放射線はグレイ(Gy)とシーベルト(Sv)という単位で表します。

ベクレル(Bq)

放射能の単位で、放射線を出す能力を表します。

使われ方の例:1キログラムあたり100ベクレル(100Bq/Kg)

グレイ(Gy)

放射線の量に関する単位で、吸収線量ともいわれます。放射線のエネルギーが物質にどれだけ吸収されたかを表します。

シーベルト(Sv)

放射線の量に関する単位で、線量当量ともいわれます。人が放射線を受けたときの影響の程度を表します。シーベルトはグレイに線質係数(注)をかけたものです。

使われ方の例:毎時0.05マイクロシーベルト(0.05μSv/時)、年間1ミリシーベルト(1mSv/年)

(注)線質係数:放射線の種類とエネルギーによる影響の程度の違いを考慮した係数。ガンマ線及びX線は、線質係数=1。

量の大きさの関係

1シーベルト(Sv)=1,000ミリシーベルト(mSv)=1,000,000マイクロシーベルト(μSv)

1マイクロシーベルト(μSv)=0.001ミリシーベルト(mSv)=0.000001シーベルト(Sv)

各単位の関係

これらの単位を雨に例えてみると、空から降る水の量が「ベクレル」、人に当たる水の量が「グレイ」、水が当たった影響が「シーベルト」になります。人に当たる水の量(グレイ)が同じでも、「雨」と「あられ」では感じ方が違います。つまり、人に与える影響(シーベルト)は違うということです。放射線も、人に当たる量(グレイ)が同じでも、放射線の種類(アルファ線、ベータ線、ガンマ線など)が違えば、体に与える影響(シーベルト)は異なるのです。逆に、放射線の種類や吸収される量が違ってもシーベルトが同じであれば体への影響は同じということになります。

暮らしの中の放射線

放射線は、原子力施設や病院の中など、特別な場所にしかないと思っている人がいるかもしれません。しかし、実際には空気を吸ったり、食べ物を食べたり、普通に生活しているときにも我々は放射線に絶えず接しています。つまり、地球上に存在する生物はすべて、大地、宇宙、食物から放射線を受けて生活しているのです。

我々日本人は1人当たり平均して1年間に約1.5ミリシーベルト(世界平均は2.4ミリシーベルト)の放射線を受けているといわれています。内訳としては、宇宙から約0.3ミリシーベルト、大地から約0.4ミリシーベルト、食物から約0.4ミリシーベルト、空気中のラドンから約0.4ミリシーベルトとなっています。

なお、インドのケララ州、ブラジルのガラパリ、イランのラムサール、中国の陽江県などでは、放射線量が世界平均の2~10倍にもなる場所がありますが、これらの地域では、ごく普通に人々が生活しているだけではなく、ガンの死亡率が高まることもないといった調査結果も出ています。

放射線を受けた量と体への影響

日本の自然放射線

日本の自然放射線の量は関東地方より関西地方のほうが高くなっています。これは、放射線を出す物質を多く含む花崗岩などが大地の中に多く含まれていることが要因だといわれています。花崗岩は、御影石とも呼ばれ、墓石や建築資材、石碑などに使われています。

全国の自然放射線の量

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