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みかえり阿弥陀像
高崎市にある指定文化財 市指定
みかえり阿弥陀像
万日堂は昭和56年に君ヶ代橋の改良工事のために現在地に移転しました。かつてはもとの中山道に面していたのです。
この万日堂の本尊がみかえり阿弥陀像で、桧(ひのき)の寄木造(よせぎづく)りで作られています。やさしい顔立ちの来迎(らいごう)阿弥陀如来の立像で、振り返っているように横向きに作られています。むかし、永観律師(えいかんりつし)が不断念仏を思い立ち、本尊をめぐって行道念仏(ぎょうどうねんぶつ)をしておられましたが、つい眠くなって立ち止まったところ、本尊が「永観遅いぞ。」と後ろを振り返って声をかけられたのだそうです。
万日堂の入り口には「おもしろひ夢見る顔や涅槃像(ねはんぞう)」と刻まれた鳥酔(ちょうすい)の句碑※が立っています。みかえりの阿弥陀仏をその形から涅槃像ととりちがえたのでしょう。
※鳥酔:元禄14(1701)年~明和6(1769)年、俳人
文化財情報
- 指定種別:高崎市指定重要文化財
- 名称:みかえり阿弥陀像(みかえりあみだぞう)
- 指定年月日:昭和48年1月31日
- 所在地:高崎市下豊岡町(万日堂)地図(地図情報システム)<外部リンク>