本文
若宮八幡宮のわらび手横刀
高崎市にある指定文化財 市指定
わらび手横刀
若宮八幡宮には蕨手横刀(わらびでおうとう)が所蔵されています。長さは38センチメートルで、刀の柄頭(つかがしら)が蕨の若芽に似ていることから、この名が付いています。刀身の幅が広くて短いこと、柄頭の蕨手状に巻き込んだ部分に孔をあけ菊座をはめ込んで懸通孔(かけどおしあな)としていること、こしらえが簡素であることなどの特徴があります。
寛政の改革で有名な松平定信の編になる「集古十種(しゅうこじっしゅ)」(寛政2年刊)には「上野国高崎郡豊岡村堀地所穫刀図」として寸法と図がのせられており、古くから研究の対象になっていたようです。
刀の豆知識
日本刀以前の刀は、現在のように反った形ではなくまっすぐな形でした。このような刀を「大刀(たち)」と呼んでいました。その後の時代の「太刀」と少しだけ字が違うのがわかりますか?大刀は普通、刃の長さが二尺(60.6センチメートル)以上ですが、これ以下の短い刀を横刀と呼んでいます。
文化財情報
- 指定種別:高崎市指定重要文化財
- 名称:若宮八幡宮のわらび手横刀(わかみやはちまんぐうのわらびでおうとう)
- 指定年月日:昭和49年1月31日
- 所在地:高崎市中豊岡町(若宮八幡宮) 地図(地図情報システム)<外部リンク>