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高崎市歴史民俗資料館の雛遊び
企画展概要
今回の企画展は、日本の伝統行事として定着している雛祭りの変遷について紹介するとともに、季節の風習でもある雛祭りを楽しんでいただくために開催します。
古代の日本には、人形(ひとがた)による身代わり信仰があり、三月三日の上巳(じょうし)の節句に草、わら、紙などで作った人形に穢(けが)れを移して人の身代わりとして厄(やく)を引き受けてもらい、川や海に流すことで幸せを願いました。
平安時代には、貴族の子供たちの間で紙の人形でままごとをする「雛遊び(ひなあそび/ひいなあそび)」が盛んになるとともに、人形作りの技術が発達し、立派な雛人形が作られるようになると、雛人形は流すものから飾るものへと変化していきました。
江戸時代には、幕府によって上巳(じょうし)の節句(桃の節句)が五節句のひとつとして女の子の節句に定められると、財力の象徴として華やかさを増し、豪華な雛人形を雛壇に飾るようになりました。さらに、嫁入り道具にも豪華な雛人形を持たせるようになり、婚礼の様子や婚礼道具を模したものが好まれるようになりました。そして、女の子が生まれると、雛人形を用意して初節句を祝い、不幸は人形に身代わりに受けてもらうことで健やかな成長と幸せな人生を願うようになったのです。
この展覧会では、資料館収蔵のこれまでに市民の皆さまからご寄贈いただいた江戸時代から昭和初期までの雛人形およそ200点を中心に展示し、人形やままごと遊びをしているような感覚で雛祭りのもととなった「雛遊び」について知っていただく機会となりましたら幸いです。
企画展名
企画展3「高崎市歴史民俗資料館の雛遊び」
会期
平成25年2月23日(土曜日)~4月14日(日曜日)
休館日
月曜日・祝日の翌日 3月20日(水曜日)は開館し、18日(火曜日)に休館
おもな展示品
雛人形200点など
後援
上毛新聞社、ラジオ高崎、ジェイコム群馬