観音塚古墳の副葬品

観音塚古墳の横穴式石室は、昭和20年3月、防空壕(ぼうくうごう)という敵の空襲から身を守るための穴を掘っている際に、偶然に開口しました。その時に石室の中から30種類、約300点の副葬品が発見されたのです。副葬品は、銅の鏡や銅の碗、金や銀で飾られた武器類や馬具類、鉄製の利器、工具類など、質量ともに豊富であり、当時の工芸技術の水準の高さがうかがえます。それらの副葬品は昭和36年2月、国の重要文化財の指定を受けました。

銅承台付蓋碗(どううけだいつきふたわん)

銅承台付蓋碗の写真

宝珠(ほうじゅ)形の摘みのついた蓋(ふた)、脚のついた身と有脚盤状の身からなり、高さ13センチ、口径9.4センチ、承台(うけだい)は、直径17.6センチ、高さ2.5センチです。

残りは非常に良好で、蓋を開けると内面は金色に輝いています。

承台付碗は2点出土し、いずれも古墳時代後期の工芸品としては最高水準にある逸品です。また、仏教文化の影響も強く受けた遺物で、古墳の文化と、後の時代の仏教文化を結ぶ鍵の一つになっています。

画文帯環状乳神獣鏡(がもんたいかんじょうにゅうしんじゅうきょう)

画文帯環状乳神獣鏡の写真

面径15.5センチ、平縁で外区に画文帯雲文帯を、内区には単鈕(ちゅう)の周囲に神獣を配し、8個の環状乳と半円方格帯が巡っています。

発見時には7~8片に破砕された状態のものを保存修復してあります。

五鈴鏡(ごれいきょう)

五鈴鏡の写真

直径10センチ(鈴部を除く)、鈕の周囲に櫛歯文帯、複線波文帯、外行鋸歯文帯を重ね、素縁で匙面をなし周縁に5鈴をつけたものです。

銀製唐草文透鞘金具(ぎんせいからくさもんすかしさやかなぐ)

銀製唐草文透鞘金具の写真

銀装大刀の装具と考えられます。厚さ0.05ミリほどの薄い銀板にパルメットの透かしと毛彫りによる装飾が見られ、鞘尻側には火炎文が施されています。

銀鶏冠頭柄頭(ぎんけいかんとうつかがしら)

銀鶏冠頭柄頭の写真

長さ8.2センチ。唐草模様の透彫があり、鶏冠(とさか)を思わせる形をしています。

その他武器・武具類としては、銀装圭頭大刀(ぎんそうけいとうたち)や2領分の鎧(挂甲:けいこう)なども見つかっています。

金銅製心葉形透彫杏葉 (こんどうせいしんようけいすかしぼりぎょうよう)

金銅製心葉形透彫杏葉の写真

縦は鉸具(かこ)を含めて12.5センチ、横は10.7センチです。鋳造製の心葉形(ハート形)薄板に波状の縦じま7条を透彫、鍍金(ときん:金メッキ)してあります。周縁には飾り鋲を打ち込む孔があり、裏打ちが予想されます。

その他馬具としては、花形鏡板付轡(くつわ)や鉄地金銅張花形杏葉などが発見されました。

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