ポリ塩化ビフェニル(PCB)廃棄物について

ポリ塩化ビフェニル(PCB)は、絶縁性、不燃性などの特性によりトランス、コンデンサといった電気機器をはじめ幅広い用途に使用されていましたが、昭和43年にカネミ油症事件が発生するなど、その毒性が社会問題化し、昭和47年以降その製造が行われていません。

長期にわたりほとんど処理が行われず、紛失や漏洩による環境汚染の進行が懸念されたことから、それらの確実かつ適正な処理を推進するため、平成13年6月22日に「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法(PCB特措法)」が公布され、同年7月15日から施行されました。

これにより、PCB廃棄物を保管する事業者は、保管及び処分の状況の届出を行うほか、定められた期限までに適正に処分することが義務付けられました。

その後、平成26年6月に行われたPCB処理基本計画の変更、平成28年5月のPCB特措法の改正を経て、高崎市内の高濃度PCB廃棄物のうち、トランス・コンデンサ等の機器は平成34年3月31日まで、安定器及び汚染物等については、平成35年3月31日までに、中間貯蔵・環境安全事業株式会社(通称JESCO)北海道PCB処理事業所に処理委託をすることとされました。また、低濃度のPCB廃棄物については、平成39年3月31日までに国の認定を受けた無害化処理認定施設へ処理委託をすることとされていますので、PCB廃棄物の早期・適正処理にご協力いただきますよう、お願い申し上げます。

廃棄物処理法におけるPCB廃棄物の定義について

PCB廃棄物には、廃棄物処理法で以下のものが定義されています。

廃PCB等

廃PCB及び廃PCBを含む絶縁油など

PCB汚染物

不用のPCB使用トランス・コンデンサ・リアクトル、PCBが塗布された感圧複写紙、PCBが付着した布や容器、PCBに汚染された汚泥など

PCB処理物

廃PCBを処理したもので廃油(0.5mg/kgを超えるもの)、廃酸・廃アルカリ(0.03mg/リットルを超えるもの)に該当するもの

PCB特措法におけるPCB廃棄物やPCB使用製品の定義について

PCB特措法で規定する届出等を行う際には、分類によって届出や添付書類が変わりますので、以下の定義をご確認ください。

PCB廃棄物

PCB原液、またはPCBが塗布され、染み込み、付着し、若しくは封入された物が廃棄物となったもの

高濃度PCB廃棄物

  1. PCB原液が廃棄物となったもの
  2. PCBを含む油が廃棄物となったもののうち、当該油の重量に占めるPCBの重量の割合が0.5パーセントを超えるもの
  3. PCBが塗布され、染み込み、付着し、または封入された物が廃棄物となったもののうち、PCBを含む部分に含まれているPCBの割合が下記の基準を超えるもの

基準

  • PCBが塗布され、または染み込んだ物が廃棄物となったもの
    PCBを含む部分1kgあたり5000mg
  • PCBが付着し、または封入された物が廃棄異物となったもの
    当該廃棄物に付着し、または封入された物1kgあたり5000mg

低濃度PCB廃棄物

PCB廃棄物であって、高濃度PCB廃棄物の基準に達しないもの

PCB使用製品

PCB原液、またはPCBが塗布され、染み込み、付着し、若しくは封入された製品

高濃度PCB使用製品

  1. PCB原液
  2. PCBを含む油のうち、当該油の重量に占めるPCBの重量の割合が0.5パーセントを超えるもの
  3. PCBが塗布され、染み込み、付着し、又は封入された製品のうち、PCBを含む部分に含まれているPCBの割合が下記の基準超えるもの

基準

  • PCBが塗布され、または染み込んだ製品
    PCBを含む部分1kgあたり5000mg
  • PCBが付着し、または封入された製品
    当該製品に付着し、または封入された物1kgにつき5000mg

※平成28年度のPCB特措法改正により、高濃度PCB使用製品については、PCB廃棄物の処理期限内に廃棄(使用終了)することが求められています。また、廃棄することによって発生した高濃度PCB廃棄物については、処理期限内に処分することが義務付けられています。

高濃度PCB使用電気工作物

高濃度PCB使用製品のうち、電気事業法第2条第1項第18号に規定する電気工作物であるもの

例:変圧器、コンデンサ、計器用変成器、リアクトル、放電コイル、電源調整器等

※高濃度PCB使用電気工作物については、PCB特措法で規定する届出等は適用されませんが、電気事業法に基づく届出及びPCB廃棄物と同期限の廃棄の義務があります。また、高濃度PCB使用電気工作物についても、その使用を終了した際には、PCB特措法が適用されます。

PCBの用途

PCBは電気機器用の絶縁油、各種工業における加熱並びに冷却用の熱媒体及び感圧複写紙など、以下のとおり様々な用途に利用されていました。現在は新たな製造が禁止されています。

用途製品例・使用場所
絶縁油トランス用 ビル・病院・鉄道車両・船舶等のトランス
コンデンサ用 蛍光灯の安定器・白黒テレビ・電子レンジ等の家電用コンデンサ、
直流用コンデンサ、蓄電用コンデンサ
熱媒体(加熱用、冷却用) 各種化学工業・食品工業・合成樹脂工業等の諸工業における加熱と冷却、
船舶の燃料油予熱、集中暖房、パネルヒーター
潤滑油 高温用潤滑油、油圧オイル、真空ポンプ油、切削油、極圧添加剤
可塑剤絶縁用 電線の被覆・絶縁テープ
難燃性 ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂
その他 ニス、ワックス、アスファルトに混合
感圧複写紙
塗料・印刷インキ
ノンカーボン紙(溶媒)、電子式複写紙
印刷インキ、難燃性塗料、耐食性塗料、耐薬品性塗料、耐水性塗料
その他 紙等のコーティング、自動車のシーラント、
陶器ガラス器の彩色、農薬の効力延長剤、石油添加剤

※上記の電気機器の他、 PCBが使用されている電気機器には、低圧トランス、低圧コンデンサ、その他機器(リアクトル、サージアブソーバー、計器用変成器等)等があります。

PCBの代表的な電気機器

PCBが使われていた主な電気機器の例

トランス(変圧器)

コンデンサ

安定器

事業者の注意事項

使用しているまたは使用を終えて保管している電気機器にPCBが含まれていないか確認してください

機器に使用している絶縁油等にPCBが使用されているかは、銘板に載っている型式や製造年月をもとに判断することとなりますが、形式や製造年月によってPCBを使用していないと判断された電気機器等にも、微量のPCBに汚染された絶縁油を含むもの(微量PCB汚染廃電気機器等)が存在することが確認されていますので、各製造メーカーまたは(社)日本電機工業会に問い合わせを行うか、分析機関に分析を依頼して確認してください。なお、銘板による確認を行う場合等で通電中の変圧器やコンデンサに近づくと、感電の恐れがあり大変危険ですので、電気保安技術者に依頼して確認してください。

日本電機工業会(ホームページへリンク)

微量PCB汚染廃電気機器等の取扱いについて

高濃度PCBと微量PCBの処理について

PCBが含まれていた場合は市への届出が必要な場合があります

PCB廃棄物を保管している事業者は、PCB特別措置法の規定に基づき、高崎市長への届出が義務付けられています。詳細については、PCB廃棄物の届出についてのページを参照してください。また、廃棄物処理法第12条の2第2項の規定に基づき、特別管理産業廃棄物として適正に保管を行ってください。

なお、絶縁油中のPCB濃度が0.5mg/kg以下の場合には、PCB廃棄物には該当しませんので、通常の産業廃棄物として処理することができます。

PCB廃棄物の適正保管について

PCB廃棄物の届出について

PCB廃棄物を保管する場合には資格を取得してください

PCB廃棄物は、廃棄物処理法上では「特別管理産業廃棄物」として位置づけられており、この特別管理産業廃棄物を保管する場合には、廃棄物処理法第12条の2第8項の規定に基づき、「特別管理産業廃棄物管理責任者」を置かなければなりません。

特別管理産業廃棄物管理責任者は、環境省令で定める要件に該当する人または特別管理産業廃棄物管理責任者に関する講習会を終了した人が資格者となります。

特別管理産業廃棄物管理責任者について

使用中のPCB含有電気機器について

平成28年5月のPCB特措法改正により、現在使用中のPCB含有電気機器のうち、高濃度PCB使用製品についても、市長への届出が必要となりました。詳細については、PCB廃棄物の届出についてのページを参照してください。

使用中の電気機器は廃棄物ではありませんが、改正により、高濃度PCB廃棄物の処理期限までに取り外しがされたかった高濃度PCB使用製品については、高濃度PCB廃棄物としてみなすことが法律で定められましたので、使用中のPCB使用機器については、お早めにPCBを使用していない電気機器に交換するようにしてください。

このページの担当

  • 産業廃棄物対策課
  • 電話:027-321-1325