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第9回たかさき都市景観賞

ページID:0005343 更新日:2023年12月18日更新 印刷ページ表示

建築物等・まちなみ部門

金井淵市営住宅

金井淵市営住宅の外観

所在地

金井淵町100番地

所有者

高崎市

設計者

(株)市浦都市開発建築コンサルタンツ

施工者

(株)清水、(株)富田屋、(株)大鐵 昭和建業、(株)高崎土建(株)、(株)桑原工務店、島方建設(株)、井上工業(株)、東鉄工業(株)、(株)中島組、神宮工業(株)

選考理由

周囲を田畑や低層住宅で構成されたのどかな田園地帯の一角にあった、鉄筋コンクリート2階建ての市営住宅を木造3階建てに建替えたもの。建替え前のケヤキやサクラのある都市計画公園を囲むように各棟を配置し、さらにそれぞれの棟の向きを少しずつ変え、分節化することで、威圧感を緩和し、同時に変化のある景観を創り出している。又、外壁の仕上げに木を使うことで温かみや優しさを醸し出し、周辺の景観にも調和するよう配慮している。各棟の前には広い緑化スペースが設けられ、すみびとの楽しみや交流の場となっている。全体として周辺景観との調和にも十分配慮され、さらに人間が住まう環境としてのコミュニティスペースや緑化スペースも上手に取り込んだ見事なデザインの住宅団地。

観音山ファミリーパークサービスセンター

観音山ファミリーパークサービスセンターの外観

所在地

寺尾町1064-30

所有者

群馬県

設計者

(株)石井構建設計

施工者

(株)清水

選考理由

広々とした公園の一角に建つ木造平屋建ての公園の管理事務所及び休憩所で、全体として地を這うように高さを抑え、水平感を強調したこの建物は、この公園の主役はあくまで背景のやまであり、周囲に生えている樹木であることを示している。建築物としては構造材や外壁の仕上げ材として県産材を多用し、又部分的に使われている鉄筋コンクリートの構造体も、それぞれ素材感を活かした使い方をしており、軒の深いやや丸みをつけた屋根と共に、全体として周囲の景観に自然と溶け込み、又訪れる人々を自然に受け入れる暖かさを備えている。周囲の自然環境と調和し且つ自然を活かすことに成功した優れたデザインの建築物と言える。

敬西寺保育園

所在地

江木町163-6

所有者

社会福祉法人敬章会

設計者

(株)小沼設計

施工者

小野里工業(株)

選考理由

周辺を住宅地で囲まれたこの保育園は、園舎と事務所で構成されている。中心となる園舎は周辺環境にあわせ、形も一般的で、色彩も落ち着いた淡い茶色を使っているが、一方事務所のほうは、六角形の平面と三角形の屋根の特異な形を持ち、色彩も外壁に黄色を使い、淡いグリーンの縁取りを施している。又、園舎の一部に円形の屋根を用い、事務所の三角形の屋根と共に淡いグリーンを使い、全体の統一を図っている。この事務所と園庭に植えられた花、明るい色に塗られた遊具そして門扉に吊り下げられた鉢植えの花が、子供にとって「おとぎの国」を思わせるような楽しい空間を創り出している。又園庭は園児以外の地域の子供達にも開放しているとのことで、地域の中に溶け込み、地域に愛される保育園のあり方として大変好ましい例と言える。

齋藤邸

齋藤邸の外観

所在地

矢島町278-4

所有者

齋藤 隆

設計者

(株)ティ・エイチ・ティ・アーキテクツ

施工者

(有)安松託建

選考理由

関越自動車道・高崎インターチェンジの近く、工業地帯と農業地帯にはさまれた地域に建てられた住宅。建物はシルバーとブラックの鋼板で覆われた大小の箱とそれらをつなぐガラス貼りの玄関や階段室を持つ空間で構成され、その中に内部空間と外部空間を織り交ぜながら多様で快適な生活空間を確保したという、大変現代感覚あふれるデザインとなっている。又、建物だけではなくコンクリート打ち放し仕上げの塀も敷地の全周にあるのではなく道路側を中心に設置してあり、南側の駐車場の後ろ側は高めに、中央の開放的な入り口をはさんで北側は道路に面して低めにという具合に大きさを変えてあり、そこに設けられた照明と共に建築物を含め敷地全体のデザインの中に見事に収まっている。さらに敷地内には芝生や樹木も植えてあり、現代感覚のデザインにありがちな冷たさを感じさせず、人間の住処(すみか)としての潤いも忘れていない。今後のこの地域の景観の望ましいあり方として一つの見本となるものと思われる。

青雲塾会館

青雲塾会館の外観

所在地

末広町44-7

所有者

財団法人青雲塾

設計者

鹿島建設(株)

施工者

鹿島建設(株)関東支店

選考理由

中心市街地の北側、周りを低層住宅地にはさまれた一角にあり、従来からあった木造二階建ての建物に変わって新しく建てかえられたもので、鉄筋コンクリート造一部鉄骨造の平屋建てとなっている。屋根は銀鼠色の浅瓦葺、外壁は漆喰調の白色塗装、軒天井や外壁の一部に設けられた竪格子には木が使われており、そのデザインは、以前の建物との連続性を意識して日本情緒を持たせ、伝統的な表現と同時に洗練された近代性を併せ持った見事なデザインとなっている。又、南側の庭園部分をはじめ敷地内には、低木から高木にいたる樹木が適切に配置されており、建物、敷地共に大変密度の高いデザインがなされている。全体として大変印象的で格調の高い景観を創り出すことに成功していると言える。

テーマ部門(広告物等)

合名会社豊田園

合名会社豊田園の看板

所在地

田町85番地

所有者

合名会社豊田園

デザイナー

(株)石井デザイン事務所

選考理由

旧中山道に面して建つお茶を扱う店舗に設置された看板。この田町通りは、「お江戸みたけりゃ高崎田町」と言われたように、昔は様々な商店が軒を連ね、大変賑わいを見せていた。その中にあってこの店舗は、慶応元年(1865年)お茶と茶道具の専門店として創業されたという。この看板は創業当時のイメージを大切にしながらも現代にも通じるデザインとなっており、金箔を貼られた文字は初代創業者が書いたものを用いているとのことで、この重厚な看板が、昔から茶道文化と品質にこだわった店舗のイメージを見事に表している。

alex HAIR(ヘアー)

alex HAIRの看板

所在地

新保町1140-3

所有者

国松 晃一

デザイナー

(有)ソリッドプラント

選考理由

この看板は、現代的な建物に対して、枕木という温かみを感じさせる自然素材を使い、その上にアレックスという店名をやわらかい字体で入れたステンレスの板をつけることで、建物との調和を図っている。この看板により建物を含め、全体として現代的なデザインの中にも潤いを感じさせる景観を創り出しており、一種アンティークな雰囲気も感じさせるおしゃれな店舗となっている。建築物と広告物とが一体的にデザインされることで、魅力的な景観を創り出している好例といえる。

活動部門

高崎のまちづくりを考える会

高崎のまちづくりを考える会の活動の様子

代表者

渡部 恵知子

選考理由

高崎市の女性人材リストの第1回交流会議に集まった中から、まちづくりに関心を持つメンバーによって結成された。活動内容としては結成以来、まちづくりにおける問題点をテーマに月1回の例会や必要に応じて学習会を開催している他、平成11年度には、景観アドバイザーを招いての2回の都市計画課との「住民参加型の高崎づくり」についての意見交換会を開催。平成12年度には観音山の活性化を目指した「かんのん元気茶屋」を出店。平成13年度には群馬ファミリーパークに関する意見交換会の開催や提案書の作成、そして以後毎年の恒例事業となる「観音布らく楽市」を開催。平成14年度には「布の歴史と女性史」というテーマで学習会を開催。平成15年度には「民と官のコラボレーション」として6回にわたり、大学の研究者や行政の担当者を招いてワークショップを開催する等、女性の視点にたったまちづくりについて活発な活動を行っている。