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蚕の懐古展2 「夏蚕 なつご」
企画展概要
群馬は全国でも有数の養蚕県として知られ、養蚕が農家の生業として大きな比重を占めていました。なかでも明治後期からの全国的な養蚕業の発展は、蚕の飼育技術の研究と改良のほかに「夏秋蚕(かしゅうさん)」と呼ばれる夏蚕(なつご)と秋蚕(あきご)の飼育によって加速されました。夏秋蚕には天然の冷蔵庫である風穴(ふうけつ)を利用した蚕種(さんしゅ=蚕の卵)が多く用いられ、孵化の時期が調節できるようになったことから、1年に1度しか行えなかった養蚕が年に5回、最大で6回まで飼育できるようになり繭の収穫量が激増しました。
特に梅雨の終わりから始まる「夏蚕」は、夏の蒸し暑さの中で行う心身ともに負担の大きいものでしたが、養蚕の拡大には春蚕の不作を補い、麦作の収穫や稲作の田植えとの兼ね合いによる労力の分散に都合がよいことから、この夏蚕が養蚕業の発展の一助となりました。
今回の企画展では、世界遺産登録につながる群馬の絹産業の発展に大きく貢献した無名の人たちの努力にも注目していただけるように当館所蔵の豊富な養蚕具を展示いたします。
企画展名
企画展1 蚕の懐古展2「夏蚕 なつご」展
会期
平成26年6月14日(土曜日)~8月31日(日曜日)
休館日
月曜日・祝日の翌日 7月21日(月曜日)海の日は開館し22日(火曜日)を休館
おもな展示品
養蚕具など70点
後援
上毛新聞社 ラジオ高崎 ジェイコム群馬