ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ

本文

染料植物園歳時記(平成27年度)

ページID:0004917 更新日:2024年2月14日更新 印刷ページ表示

子どもワークショップ「給食袋を染めよう」 2016年3月27日

ワークショップの様子ワークショップ作品

子どもたちには楽しい春休みの3月27日(日曜日)、子どもワークショップ「給食袋を染めよう」が、小学生を対象に開かれました。

簡単な絞りをした給食袋を藍がめで4回染めるので、小学生低学年の子どもたちには少し大変そうでしたが、どの子も一生懸命に取り組んで、それぞれ作品が個性的に仕上がりました。

春の花が咲き始めました 2016年3月21日

久しぶりの「歳時記」の更新になります。

最近の暖かさで、園内でも春を感じられるようになってきました。

これまでは、寒い季節のフクジュソウやウメなどが咲いていましたが、これらの花も終わりをむかえ、春の花が少しずつ咲き始めています。

ハクモクレンは数日前から急に花芽が膨らみ、咲き始めました。そのほかにミツマタが咲き、オウレンも小さな花を付けています。

サクラは花芽が膨らんできましたが、咲くにはまだ時間がかかりそうですが、早咲きのトウカイザクラとコヒガンザクラが咲き始めています。日当たりの良い場所にあるからでしょうか。

これからの季節は、春の訪れとともに一斉に花が咲き始めます。そして、園内の木々は花や新緑で日ごとに変わっていきます。天気のよい日にはご来園いただき、植物の息吹を感じていただければと思います。

ハクモクレンの画像
ハクモクレン

​ミツマタの画像
ミツマタ

​トウカイザクラの画像
トウカイザクラ

オウレンの画像
オウレン

​サンシュユの画像
サンシュユ

​スイセンの画像
スイセン

園内の福寿草が咲き始めました 2016年1月17日

福寿草咲く

冬に見られる染料植物園の花は、ロウバイやウメなどもありますが、楽しめるのは、たくさんの花が咲くフクジュソウでしょうか。今年も黄色い花が咲き始めました。

染色工芸館前の花壇のフクジュソウは、日当たりがよいので、早く咲き始め、見ごろをむかえています。園内の木々の下にあるフクジュソウは、花芽も出始めて少し咲き始めています。

今期は、年末年始が暖かく、フクジュソウの開花も1週間から2週間ほど早まっているようです。見ごろはこれからですが、日ごとに花の数も多くなってくると思います。

ぜひ、天気のよい日に来園してお楽しみください。

ワークショップ「草木染で干支のまゆ人形をつくろう」 2016年1月17日

干支の繭人形

今年の干支は申(さる)。

新年を迎えた成人の日の1月11日(祝日)。子どもワークショップ「草木染で干支のまゆ人形をつくろう」が行われました。

園内で採取した植物や木の実と、草木染で染色したまゆを使って、今年の干支の申のまゆ人形を作るワークショップです。

子どもたちは、申のまゆ人形づくりに少し苦労しながらも、いろいろなアイデアを試しながら、かわいいまゆ人形をつくりました。

また、まゆを草木染で染める体験もあり、楽しい工作ができたのではないでしょうか。

ワークショップ「藍染で干支の絵馬ハンカチを作ろう」 2015年12月7日

絵馬ハンカチの写真

12月になり、干支の絵馬ハンカチを藍の型染で作るワークショップが12月7日(日曜日)、子どもから大人まで12人が参加して開かれました。

来年の干支は「申(さる)」。申の彫られた型紙5種類を用意して、好きな型紙を選んで作りました。

はじめに、木綿のハンカチに型紙をのせてヘラで糊を置き、伸子(しんし)使って乾かしました。藍染を4回。その後、水洗いをして糊を落としました。乾かしたハンカチにアイロンをかけて、絵馬の形に折りたたみビニール袋にいれて紐と鈴を付けると、藍色が鮮やかな絵馬ハンカチができあがりました。

糊の調子もよく、どの絵馬ハンカチも仕上がりは上々。子どもたちにとっては、初めての型染体験で、よい経験になったのではないでしょうか。

作った絵馬ハンカチは各家庭で飾っていただき、新しい年を迎えていただきたいと思います。

型紙に糊を置くの画像
型紙に糊を置く

​染め上った絵馬ハンカチの画像
染め上った絵馬ハンカチ

子どもワークショップ「親子で草木で作って遊ぼう ネーチャークラフト」 2015年11月29日

子どもワークショップの様子1

マツボックリやドングリなどを利用してクリスマスリースなどを作るネーチャークラフトが、11月29日(日曜日)に開かれ、子どもたち14人とその保護者10人が参加しました。

最初は名札づくり。子どもたちはアベマキの帽子部分を使って作りました。続いて行ったリース作りは、クズのつるにスギやヒノキの葉を巻いて、マツボックリやドングリ、ヤブツバキ、ナンテンの実などを付けて、立派なクリスマスリースができあがりました。

マツボックリは大きなものから小さなものまで種類もいろいろ。もちろんドングリもカシやクヌギ、マテバシイなどさまざま。普段見ることの少ない、いろいろな木の実も見ることができてよかったのではないでしょうか。

最後に、講師から大きなマツボックリのミニツリーがプレゼントされ、子どもたちは喜んでいました。ミニツリーはご家庭で飾りを付けて、ぜひ、クリスマスの飾りにしてほしいものです。

材料は、園内や観音山丘陵から採取したものと、講師が用意したもので、自然の中で採取したものばかり。秋に公園や林で木の実などを拾ってくれば、家庭でも楽しいリースやミニツリー作りができますので、ぜひチャレンジしてください。

​子どもと一緒にリース作りの画像
子どもと一緒にリース作り

​プレゼントされたミニツリーの画像
プレゼントされたミニツリー

リュウキュウアイが開花 2015年11月26日

リュウキュウアイの写真

染料植物園には、亜熱帯地域の染料植物を集めた温室があります。そこに植えられているリュウキュウアイが開花しました。

沖縄などでは、夏に花をつけるようですが、植物園の温室では、11月中旬ごろから咲いたようです。

今まで、時々開花していますが、数多くの株が一度に咲くことは少なく、久しぶりに多くの花をみることができました。花色は淡い紅紫色で、花冠は2~3センチ。開花期間は1週間ほどでしょうか。

温室には、沖縄や石垣島などの地域にある亜熱帯地域の染料植物が植えられています。普段は見ることのできない植物も数多くありますので、来園の際には、ぜひご覧ください。

草木染「紅花で袱紗を染める」 2015年11月22日

草木染の様子

草木染をしている人が憧れる紅花染の講習会が、11月22日(日曜日)に開かれました。今回は、乱花(紅花の摘んで干したもの)を使って絹の袱紗(ふくさ)を染めました。

はじめに、紅花の話しや他の草木染との染色方法の違いなどの講義のあと、絹と麻、木綿の試験染めを行い、そのあと袱紗を染めました。

参加した方々は、液の中でピンクに染まる袱紗をみながら、なんとなく笑顔。暖かみのある色合いのためでしょうか。皆さん楽しく染められたようです。

紅花は、エジプトまたはメソポタミア地方が原産といわれるキク科の植物です。今でも山形県が産地として有名ですね。染色にも使われますが、薬用としても利用されてきました。講習後に指先がぽかぽかすると話していた参加者もいたので、薬用効果があったのではないでしょうか。また、口紅の紅としても古くから使われ、万葉集や源氏物語などにも登場することから、紅花は昔から特別な存在であったようです。

草木染の様子1草木染の様子2
絹・麻・木綿の試験布

おすすめの一品「お弁当」 2015年11月21日

お弁当の写真

毎週の土曜日・日曜日、祝日のお昼どき、園内の休憩室ではレストランを開店。来園された方が観音山丘陵を眺めながらゆっくりと昼食をとることができます。そして、おすすめの一品が「お弁当」です。

お肉やお魚、煮物などのお惣菜がバランスよく入り、それぞれが美味。そして、手ごろなお値段。日ごとにお惣菜が変わるのも楽しみの一つになっています。

植物園は丘陵の林に囲まれた場所にあり、出前をとったり、食事に行ったりすることは難しいので、職員のお昼は、もっぱら各自持参のお弁当。そのため、このレストランのお弁当が本当に楽しみです。

お弁当のほかに麺類やカレーなどのメニューが2~3品用意されています。ぜひ、休日のお昼どき、ご来園の際にはご賞味ください。美味しいですよ。

休憩室のレストラン営業は、土曜日・日曜日・祝日の午前11時頃から午後3時頃まで。

紅葉に映える観音山丘陵 2015年11月10日

落ち葉の写真

四季それぞれ楽しめる観音山丘陵ですが、今、秋の紅葉が見ごろを迎えています。植物園から周辺の丘陵をみると日ごとに紅葉が色づいてくるのがよく分かります。

爽やかな秋の風を感じながら植物園や観音山丘陵を散策するのもよいのではないでしょうか。

植物園内には、観音山丘陵の豊かな自然を観察できる自然観察園や、日本の古来からの染色の変遷を紹介した「染料植物の道」などがあり、ゆっくり散策できます。また、沖縄地方の染料植物を集めた屋内生態園(温室)もあります。

周辺には、つり橋や白衣大観音や洞窟観音などの観光施設もあり、それぞれの施設が遊歩道などでつながり、散策にはよい場所になっています。

また、園内には誰でも利用できる休憩室もありますので、散策を楽しんだ後に疲れたら、休憩室でゆったりとした時間をすごしていただけます。

秋の植物園の写真をご覧ください。

紅葉の写真1紅葉の写真2

紅葉の写真3紅葉の写真4

紅葉の写真5紅葉の写真6

「行こう!里山たんけん 紅葉の観音山を歩く」 2015年11月1日

行こう!里山たんけんの様子

紅葉の映える秋晴れの11月1日(土曜日)、「行こう!里山たんけん」が開かれ、秋の観音山丘陵を散策しました。

里山たんけんは、染料植物園の近くにある自然遊歩道などを歩いて、豊かな自然の中で里山の様子や植物、虫たちを観察する講習会です。

今回は、種を採取してルーペで観察したり、イノシシのけもの道を見たりしました。また、スズメバチの女王蜂に遭遇して越冬前の様子が見られたほか、コバノガマズミやムクノキ、ヒメグルミなどの木の実を食べたりして、秋の里山の自然を楽しみました。

里山たんけんは、春と秋の2回開催。新緑の春と紅葉の秋のそれぞれのイベントに参加すると、観音山の豊かな自然を一層感じられます。

右下のドングリの写真は、講師に作っていただいた標本です。左から、アラカシ、マテバシイ、スダジイ、コナラ、クヌギ、アベマキ、ナラガシワ、クリ、ブナの9種類。ナラガシワ以外は園内や丘陵で見つけられると思います。

行こう!里山たんけんの様子2ドングリの写真

タワー美術館関連事業「植物園でふろしき染め」 2015年10月25日

ふろしき染めの写真

10月24日(土曜日)、高崎市タワー美術館と染料植物園の連携事業として、「植物園でふろしき染め」が開かれました。タワー美術館の企画展「ふろしきの原画 包むための絵」の開催に伴い、企画展の関連事業として行われたものです。

講習会では、講師による風呂敷のデザインや構図などの説明の後、染料植物園の職員の指導により、草木染による木綿の風呂敷を染めました。草木染料はアセン。媒染は石灰とおはぐろ(鉄)。菊花絞りをアクセントを入れた落ち着いた色合いの風呂敷が染め上がりました。

参加した皆さんは、自分で染めた風呂敷のできあがりに大変満足していたようです。ぜひ、普段の生活の中でこの風呂敷を利用していただきたいと思います。

そして、翌日の25日(日曜日)には、タワー美術館で「はじめてのふろしき包み」のイベントを開催。風呂敷の使い方のコツなどの講習会が行われました。

タワー美術館の企画展「ふろしき原画 包むための絵」は、11月23日(月曜日・祝日)まで開催しています。

ふろしき染めの様子の画像
ふろしき染めの様子

デザインもいろいろの画像
デザインもいろいろ

講習会「草木染・色彩とデザイン」 2015年10月22日

講習会の様子

4回にわたり行われた講習会「草木染・色彩とデザイン」が10月22日(木曜日)に最終日を迎え、講習生作品の講評が行われました。

今回の講習会は、ろうけつ染の技法でモノトーンのデザイン表現などを学びスカーフを染めました。

草木染料はログウッドと茜を使い、媒染はアルミとおはぐろ(鉄)で染色したものです。

デザインをろうで防線して、染色と媒染を繰り返して行って、個性のある作品ができあがりました。4日間の限られた講習の中で、植物のスケッチからはじまり、ろうの使い方、染色までという工程を行い、黒とピンクが映えるスカーフが染まりました。初心者も大変よい作品が製作できたと思います。

草木染・色彩とデザイン1草木染・色彩とデザイン2

藍の花が咲いています 2015年9月20日

藍の花の写真

3月に種まき、5月に移植、大きく育った8月には藍の生葉染講習会と、春から育て利用されてきた花壇と畑の藍に花が咲きました。

写真では少し分かりにくいですが、花は赤と白の小さな花です。これから秋が深まると花の一つひとつに小さな種ができます。夏に大きく育った葉から栄養を種に蓄えることになります。

季節のよい秋、これからしばらくの間は藍の花を楽しめますので、ご来園の際にはぜひご覧ください。

収穫した種は、来年2月、来園していただいた方に無料で配布させていただきます。

特別講習会「渋柿染」 2015年9月20日

渋柿染めの写真

9月20日(日曜日)、特別講習会「渋柿染め」を開催しました。

柿渋は、古くから日本の生活の中で利用され、渋柿を発酵した液は、高い防水・防腐・防虫効果があることから、染色用の型紙や和傘、漁の網などに用いられてきました。また、火傷や血圧降下、解毒などの薬としても利用されたといいます。

講習会では、絹と木綿の試し染めをして、その後、絹のストールを染めました。媒染は、おはぐろ媒染、石灰媒染、おはぐろ+石灰媒染の3種。それぞれの媒染で落ち着いた色合のストールを染めることができました。

染めたストールの天日干しの画像
染めたストールの天日干し

​染液に浸けた絹のストールの画像
染液に浸けた絹のストール

寺村祐子講演会「ウールの植物染色」 2015年9月13日

寺村祐子講演会の様子

8月13日日曜日、寺村祐子「ウールの植物染色」の講演会を開催しました。

寺村氏には、これまで染料植物園の企画展や講習会で大変お世話になっていますが、今回寺村氏の長年にわたる研究資料である「色見本パネル」と「堅牢度試験表」の寄贈を受けたことで、この資料の展示に併せて開催させていただいたものです。

講演会では、ウールの植物染色を始めた経緯や、日本における植物染色ではあまり使われない「地衣類」や「ユーカリ」などの染色の話などを聞くことができました。

また、ユーカリ(シネリア)の葉によるウール染色の実演も行っていただき、時間とともに赤く色づく様子も見ていただきました。

講演後の質疑では、植物染色の専門的な質問も多く、参加いただいた皆さんの多くが植物染色を経験していることがよく分かりました。

寺村祐子氏の「ウールの植物染色資料展」は10月4日(日曜日)まで開催していますので、ぜひご来園いただきたいと思います。

​ユーカリ(シネリア)の生葉と染色色見本の画像
ユーカリ(シネリア)の生葉と染色色見本

ユ-カリ染の実演で染色開始から約90分の画像
ユ-カリ染の実演で染色開始から約90分。さらに染色を続けるともっと濃く染まります。

技法講習会「藍染・木綿の絣糸を染める」 2015年8月22日

技法講習会の様子

藍染で木綿の絣糸(かすりいと)を染める技法講習会が、8月22日(日曜日)に開かれました。

講習会では、絣のくくり方のほか、精練の仕方、かせ糸の扱い方などの説明もあり、初めて糸染めをする人には有意義な講習だったのではないでしょうか。

今回の藍染の絣糸は、ランチョンマットを製作できる程度のものですが、その見本は手作りの味わい深い作品になっています。もちろん、ランチョンマットでなくてもアイデアでいろいろな利用ができると思います。

植物園では、ときどき糸染めの講習会を行っていますが、織りをしている人にとっては、糸染めは大変興味深いようで、染めた糸で何を作るかを考えることで、その楽しみは一層深まるからではないでしょうか。

今後、ウールや絹などの草木染の糸染め講習会を予定していますので、どうぞお楽しみに。

絣糸で織ったランチョンマット見本と染糸の画像
絣糸で織ったランチョンマット見本と染糸

水の中で灰汁抜きをする絣糸の画像
水の中で灰汁抜きをする絣糸

募集しています。寺村祐子講演会 2015年8月21日

9月13日に開催する寺村祐子氏の講演会「ウールの植物染色」の参加者を募集しています。

寺村氏が長年にわたり研究してきた植物染色についての講演とともに、染色の実演もご覧いただけます。参加を希望する人は、電話で染料植物園(電話:027-328-6808)へお申し込みください。

講演会

「ウールの植物染色」

日時

平成27年9月13日(日曜日)午後1時~3時

会場

高崎市染料植物園 染色工芸館実習室

定員

60人(先着)

参加費

無料(ただし、入館料がかかります)

展示紹介

染料植物園では、日本におけるウールの植物染色の第一人者である寺村祐子氏(染色工芸家・女子美術大学名誉教授)から、長年にわたり研究してきた貴重な資料の寄贈を受け、これを記念して収蔵品展「草木染の美・秋」と同時に、寄贈記念展を開催しています。

寄贈いただいた資料は、「ウール染色の色見本パネル」と「染色堅牢度試験表(注1)」で、これらの資料を展示するとともに、寺村氏のタペストリー作品もご覧いただけます。

寺村氏のウール染色の特徴は、日本の植物による染色のほか、ユーカリなどの海外の植物や世界各地のコケなどの地衣類、キノコ類などを使った染色を行っていることです。

講演会においては、寺村氏のウールの植物染色やこれまでの研究についての興味深いお話しを聞くことができると思います。

寺村祐子氏の作品

展示室に飾られた寺村祐子氏のタペストリー作品(手前)と寄贈いただいた「ウールの色見本パネル」

(注1)堅牢度試験表

「染色堅牢度」とは、染色したものが光や洗濯、汗などに対してどのくらい丈夫かを規定の条件で試験したものです。植物染色は、化学染料とは違い、光や洗濯などに弱く退色するものも多くあることから、堅牢度試験を行います。

園内の昆虫たち 2015年8月21日

バッタの抜殻の写真

園内にあるワレモコウの葉の上にバッタの脱皮した抜殻がありました。

抜殻が白いため、写真では分かりにくいところがありますが、上にのびる足の関節などからバッタであることが分かるのではないでしょうか。

最近、園内でフキバッタと思われるバッタをよく見かけますので、その抜殻かもしれません。

ドロバチの巣の写真

ウメの枝に見つけたのは、ドロバチの巣だと思われます。

巣の表面は土を練り固めたようになっています。また、写真の巣にハチの腹部が一部見えていますが、図鑑で調べたところ、体が黒く、腹部に黄色い縞模様があることから、ドロバチ科のミカドトックリバチのようです。たぶんその巣ではないでしょうか。

ワークショップ「はじめての草木染」 2015年8月20日

基礎を学ぶ「はじめての草木染」の画像
基礎を学ぶ「はじめての草木染」

​植物園の畑で採れたコブナグサの画像
植物園の畑で採れたコブナグサ

ご家庭で本格的に草木染をしたい人に、ぜひ受講してほしい講習会がワークショップ「はじめての草木染」です。染料の煮出し方や媒染の仕方、試験染めなどの草木染の基本とコツを学ぶことができます。

8月20日、この講習会の最終日(4回コース)。園内の畑で育てている生葉のコブナグサを使ってアルミ媒染で黄色、鉄媒染でオリーブ色のTシャツを染めました。

草木染の講習会は、講習時間も限られ事前に染料を煮出して染色体験をすることもありますが、この講習会は、内容の説明後、参加者は最初から自分たちですべて行うことで、染色の行程を学べるようになっています。

植物園では、年間を通じてさまざまな草木染の講習会を開催していますが、この講習会を受講することで、草木染を深く理解し、楽しむことができると思います。また、この講習を受けることで、他の草木染の講習会に参加したときにその内容が分かりやすくなると思います。

この講習会は毎年行っていますので、興味のある人はぜひご参加ください。何事も基本を知ることが大切かもしれませんね。

アルミ媒染による黄色の画像
アルミ媒染による黄色

​鉄媒染によるオリーブ色の画像
鉄媒染によるオリーブ色

マリーゴールドで夏休み親子草木染教室 2015年8月16日

親子草木染教室の様子

8月16日の日曜日、「夏休み親子草木染教室」が開かれ、親子でそろいの草木染Tシャツを作りました。

染料は、夏の草花の定番であるマリーゴールドの花。おはぐろの鉄媒染(オリーブ色)とミョウバンのアルミ媒染(黄色)による染色です。それぞれお好みの色を選んでもらい、Tシャツの絞り染めを行いました。

花壇から採取したマリーゴールドを使って草木染を体験していただき、同じ花から媒染によって違った色になることなどを知ることができたと思います。子どもたちは、よい染色体験になったのではないでしょうか。

アルミ媒染をしているところですの画像
アルミ媒染をしているところです

​おはぐろ媒染のTシャツができましたの画像
おはぐろ媒染のTシャツができました

ツバメの巣立ち 2015年8月12日

ツバメの親子の様子

8月11日の午後、染料植物園の軒下にあった巣からツバメ3羽が巣立ちました。

子育てをはじめてからいつ巣立ちを迎えるのか、楽しみにしながら職員がいつも見守っていました。巣立つ数日前から、巣の淵に留まることも多くなり、その大きさも分かるようになりました。親ツバメと同じぐらいになっているのが分かります。

昔はよくツバメの子育てを見ることができましたが、最近はそれも少なくなっているようです。豊かな自然があり、餌となる虫がたくさんいる観音山丘陵ですので、大変な子育ても少しは楽にできたのかなと思っています。

来年もまた染料植物園に帰ってきてくれることを願っています。

巣立ち前日ツバメ3羽の画像
巣立ち前日ツバメ3羽

大きく育った子ツバメの画像
大きく育った子ツバメ

「爽やかな水色」藍の生葉染 2015年8月7日

藍の生葉染

毎年恒例の夏休みの染色体験は、「藍の生葉染」です。

3月中旬に種をまき、5月に花壇や畑に移植した藍は大きく育ちました。この葉っぱを使って染めるのが藍の生葉染です。葉っぱのジュースを作って簡単に染められるので、小さな子どもでも安心してできるのでおすすめです。染め色は、夏らしい爽やかな水色です。

天気のよい日に染めると水色が一層鮮やかに染まります。すでに何回か行いましたが、今年の夏は猛暑日が続き、生葉染には、よい天気が続いています。

夏休みで、子どもたちや家族の参加が多く、夏のよい思い出になるといいですね。

藍の葉の採取の画像
藍の葉の採取

​藍の葉のジュースを作って染めますの画像
藍の葉のジュースを作って染めます

特別講習会「草木絵の具をつくる」 2015年7月19日

特別講習会の様子

梅雨の明けた7月19日(日曜日)、特別講習会「草木絵の具を作る」が行われ、染色材料から顔料を取り出し草木絵の具を作りました。

作った絵の具は、インドアカネやコチニール、エンジュ、ガンビール(阿仙薬)とタデアイの5種類。赤や黄など色鮮やかな顔料を取り出し、型を彫った渋紙で和紙などを染めました。市販の絵の具の色彩とは違った優しい色の草木絵の具ができあがりました。

最後に、タデアイの沈殿藍づくりを体験。2日間水に浸した藍の生葉を酸化させて沈殿藍を作りました。これを濾(こ)すと青の顔料ができます。

​顔料のろ過。青は藍、黄はエンジュの画像
顔料のろ過。青は藍、黄はエンジュ

​渋紙の型づくりの画像
渋紙の型づくり

草木絵の具によるすり込み染めの画像
草木絵の具によるすり込み染め

タデアイの沈殿藍づくりの画像
タデアイの沈殿藍づくり

第3回自然観察会 観音山丘陵の植物を見る 2015年7月18日

自然観察会の様子

台風11号の影響の残る7月18日(土曜日)、小雨の降る中で今年度3回目の自然観察会が行われました。雨にもかかわらず多くの人たちの参加をいただき、晴れた日とは違った静かな雰囲気に包まれた観察会になりました。

先生からは、観音山丘陵の林の構造や林床にある身近な植物、葉の形などについて分かりやすく説明があり、その後、植物園の休憩室に移動して採取した植物の観察を行って、さらに細かな話しを聞くことができました。

さて、自然観察会で少し珍しい植物と幼虫を見つけましたので紹介します。

葉の真ん中に花が咲くハナイカダ

ハナカイダの写真

ハナイカダは、春に葉の中央に花が咲くのが特徴の植物です。

この写真は雌株の葉にできた果実で夏になると黒く熟します。葉の中央に果実を置いて写真を撮ったように見えますが、葉と果実は付いています。ちょっと珍しい植物ですね。

名前のとおり、葉を筏(いかだ)に、その上に乗る花や実を人の姿に見立てているのでしょう。

樹高は2メートル程度になる低木で、雌雄異株。雄株は葉の上に複数の花が咲きますが、実のできる雌株の多くは1つの花しか付けないようです。

背中の目玉が特徴のアケビコノハ

アケビコノハの写真

私も初めて見るガの幼虫です。体に大きな目玉模様があるのが特徴です。

刺激を受けると頭を下げて(写真に向かって右が頭)背中を丸めて目玉模様を目立つようにして威嚇します。成虫になると前の羽根は枯葉状になり枯葉にそっくりで擬態をするようです。

アケビを食草としていて、擬態した姿が枯葉に似ているので、アケビコノハと名付けられのでしょうか。幼虫は約5センチメートル。

園内の林床にキ・ノ・コ 2015年7月10日

梅雨に雨が降るのはあたりまえですが、今年は7月になってから、本当によく雨が降っています。久しぶりに晴れた7月10日、園内の林床にはいろいろな種類のキノコが出ていました。雨が続くこの時期は、キノコにとって最高の環境であることが分かります。晴れの日が続くとすぐに見られなくなってしまうと思います。

名前はよく分かりませんが、いろいろな種類のキノコをご覧ください。

キノコ1キノコ2キノコ3
キノコ4キノコ5キノコ6
キノコ7キノコ8キノコ9
キノコ10キノコ11キノコ12

技術講習会「藍染・ろう染6月コース」 2015年7月4日

3回にわたって行われてきた「藍染・ろう染6月コース」の講習会が最終回を迎え、参加した皆さんの作品の講評が行われました。

今回の講習会は、デザインを考え試験染めをした後に、藍染でTシャツを制作。出来上がったTシャツは、それぞれ個性豊かな作品になりました。
参加者の話では、ろうを使ったときの筆使いなどは高い技術が必要で、思うような作品に仕上げるには経験や練習が不可欠とのことでした。次の機会には、さらによい作品ができるでしょう。

技術講習会の様子

紅花畑が見ごろです 2015年6月25日

畑のベニバナが見ごろを迎えています

6月16日に一輪咲いたベニバナは日ごとに開花し、たくさん咲いてきました。今朝の様子では3割から4割咲きくらいでしょうか。紅花畑は、染料植物園の一番奥にありますので、ぜひご覧ください。

ベニバナの写真ベニバナ2の写真

紅花と藍の渡来

先日、「紅花と藍が日本に伝来してきたのはいつごろでしょうか」という問い合わせがあったので、調べてみました。

藍が渡来して、その後、紅花が日本に伝わったと思っていましたが、紅花が先に伝わっていたようです。

紅花は、2007年に奈良県の纏向遺跡(まきむくいせき)の3世紀前半の排水溝から紅花の花粉が大量に発見されたことが発表されました。また、「風土記」の中に3世紀に紅花が栽培されていたことが記されているということで、3世紀以前に日本に伝わったようです。

また、藍は、中国で3世紀末に書かれた「魏志倭人伝」の中で、邪馬台国の卑弥呼に贈られた物に藍染を示す「紺」の記載があるようです。また、日本の古い文献では、大化3年(647年)に制定された冠制の服飾の中に初めて「紺」が出ているとあります。

そのようなことから、紅花は3世紀末以前に、藍は4~5世紀に渡来してきたと推測されています。また、中国では紀元前1世紀にすでに藍が使われていたようです。

海からの贈り物「貝紫染と海草染」 2015年6月25日

植物からさまざまな色で染まりますが、貝や海草でも染色ができることをご存知ですか。

アクキガイ科の貝紫による紫色染めの歴史は古く、日本では弥生時代の遺跡から染色布が出土しています、貝の内臓のパープル腺から色素をとるのですが、これは貴重なもので、1グラムの染料をとるのに、100~1,000個の貝が必要なのだそうです。収蔵品展「草木染の美・夏」では、九州産の貝紫で染めた糸が展示されています。

また、奄美大島周辺に分布するモツレミルという海草で染められた反物も展示しています。海からの贈り物の美しい色彩を、ぜひご覧ください。

収蔵品展「草木染の美・夏」は、8月16日(日曜日)まで開催しています。

貝と紫糸

梅雨に咲く「オカトラノオ」 2015年6月21日

染料植物園の園路からオカトラノオの群落を見ることができます。花の穂が「虎の尾」に似ていることからこの名が付いているといわれ、穂は同じ方向を向いています。全国の野山で見ることができ、花は6月から7月。梅雨が始まるころから咲き始めます。

トラノオは、園芸種などもありますが、梅雨空の下で野山に群生して白い花をつけるオカトラノオは、また違ったよさを味わうことができます。

オカトラノオの写真

紅花の不思議「半夏ひとつ咲き」 2015年6月16日

ベニバナの写真

6月16日朝、紅花畑のベニバナが1つ咲きました。

ベニバナの不思議なことのひとつに、毎年、決まった時期に紅花畑で1輪の花が咲き、その翌日から一斉に花が咲き始めるといいます。そして、その1輪の開花が今朝でした。

夏至から11日目を「半夏生(はんげしょう)」といい、畑で最初に1つのベニハナが咲くこの現象を「半夏(はんげ)ひとつ咲き」といいます。

紅花で有名な山形県では、毎年、半夏生のころに開花するようですが、染料植物園のある観音山丘陵では少し早く咲くようです。昨年の開花は6月19日でした。

畑のベニバナの開花は、明日から日ごとに増えて、今週末から見ごろを迎えると思います。

技法講習会「藍染・ろう染 5月コース」 2015年6月4日

講習会の様子

ろう描きの技法を使った「藍染・ろう染」の技法講習会が終り、講習の最後に皆さんの作品の講評が行われました。3回にわたる講習会は、デザインや試験染などを行い、麻の布を染めたもので、暖簾やテーブルクロス、ランチョンマットなど、利用方法もさまざま。個性ある作品ができ上がりました。

これから迎える暑い季節。生活の中の藍色は、この夏に涼をはこんできてくれるでしょう。

ヤブレガサに虫こぶ 2015年6月4日

自然観察園の林床にあるヤブレガサにつぼみが付き始めました。そして、その茎に「虫こぶ」を見つけました。調べたところ、「ヤブレガサクキフクレズイフシ(破れ傘茎腫れ髄節)」というらしく、昆虫「ミバエ」が作る虫こぶのようです。

ヤブレガサは、芽が出たときの若い葉が「破れ傘」に良く似ていることが,その名の由来といいます。山地の林の中に生える高さ0.5~1.2メートルの多年草。葉は直径30~50センチ。花は白または淡紅色で円錐花序に10個近く付く。新芽は山菜として食べられます。

ヤブレガサの写真

講演会「唐棧織の魅力」を開催 2015年5月31日

講演会の様子

企画展「異国情緒と江戸の粋 唐棧の世界」の関連事業として、5月31日(日曜日)、千葉県無形文化財「唐棧織」の製作技術保持者 齋藤裕司氏を招き、講演会「唐棧織の魅力」と題した講演会を開催しました。

千葉県館山において、4代にわたり唐棧を製作してきた齋藤家に伝わる唐棧織の伝統の技、唐棧の由来や歴史のほか、植物染料を用いた木綿の染色、その特徴である縞柄についても細かくお話しいただきました。

また、講演の最後には、渋木(ヤマモモの皮)を使った木綿糸の植物染色を実演。媒染で糸の色が変わると多くの参加者から感嘆の声があがっていました。

午前中の展示室では齋藤氏によるギャラリートークも実施。2代目齋藤豊吉氏から当代齋藤裕司氏の唐棧の展示作品を解説いただくとともに、エピソードなどの興味深いお話しを聞かせていただきました。

当日は多くの人が講演会とギャラリートークに参加され、講演会は盛大な中で終了しました。

​渋木を使った木綿糸の染色実演の画像
渋木を使った木綿糸の染色実演

​展示作品の解説を行ったギャラリートークの画像
展示作品の解説を行ったギャラリートーク

ナナフシを発見 2015年5月28日

ナナフシの写真

園内を歩いているといろいろな昆虫に遭遇します。今日は、ナナフシ(別名:ナナフシモドキ)を見つけました。

擬態する昆虫の代表といえるでしょう。草や木の緑の中にいると見つけることは難しいと思いますが、たまたまレンガのところにいたので分かりました。草食性でサクラやコナラなどの葉っぱを食べるようです。また、単為生殖(メスだけで繁殖)するようで、オスの確認は国内で数例しかないとのことです。写真のナナフシは体長8センチ程度。

藍染体験・木綿のTシャツを染める  2015年5月24日

藍染体験「木綿のTシャツを染める」講習会が、5月24日(日曜日)に開かれました。菊花絞りによるTシャツの藍染です。
菊花絞りは、板締め絞りの技法のひとつです。折りたたんだところを小さく切った割り箸で挟んで輪ゴムで留めて絞ります。菊の文様に似た柄を染めることができます。

参加した皆さんは、オリジナルな藍染のTシャツができました。

​水洗いを行う藍染のTシャツの画像
水洗いを行う藍染のTシャツ

​割り箸と輪ゴムを使って行う菊花絞りの画像
割り箸と輪ゴムを使って行う菊花絞り

技法講習会「草木染型染」 2015年5月23日

草木染・型染の講習会の様子

4月中旬から始まった「草木染・型染」の講習会もやっと引き染めの日を迎えました。数日前から天気を心配していましたが、今日は快晴。引き染めに最適な天気となりました。

この型染の講習会は、自筆のデザインから始まり、渋紙の型彫り、糊置きなど、いくつもの工程を経て引き染めになります。工程それぞれに難しいところがあるようで、先生の指導を受ながら、受講生の皆さんは苦心しながら製作しているようです。

今回は、アカネとネクタリンの染料を使う重ね染め。媒染液や染料を引いては乾かし、また引いてと何度も行うと、色が少しずつ濃くなっていきます。

次回が最後の講習で仕上げです。よい作品ができることを期待しています。

デザインを写した渋紙を切る型彫りの画像
デザインを写した渋紙を切る型彫り

協力して行った糊置きの画像
協力して行った糊置き

ムラサキの白い花が咲く 2015年5月22日

染料植物園で栽培しているムラサキに花が咲きはじめました。小さな白い花です。

ムラサキは、野山で見ることは大変難しく、絶滅危惧種として環境省のレッドデータブックにも登録されている植物です。

実際に栽培してみると、発芽率がよくないことや多年草であるのに翌春に芽がでないなど、生育には適した環境があるようです。また、ウイルスにも弱いようで、株を大きく育て増やしていくことは難しいようです。

ムラサキの根は、紫色を染める染色材として使われ、紫色は古来より最高位の服飾の色とされてきました。万葉集や古今集の歌や、平安時代の王朝文学にも「紫」の表記が数多くみられ、古来から親しまれていた色であり、植物であったこともよくわかります。紫色の文化や歴史について調べることで、ムラサキの魅力がさらに深まるのではないでしょうか。

ムラサキはしばらく咲いていますので、ご来園の際にご覧ください。

ムラサキの花の写真

コブナグサを移植しました 2015年5月22日

コブナグサの写真

春に種を蒔いて育ててきたコブナグサ(小鮒草)を5月22日に移植しました。

コブナグサは、昔から黄色の染色に利用され、八丈島では「刈安(かりやす)」と称して古くから利用されてきました。

全国どこでも田のあぜや野原で見かけることも多い野草ですが、これから夏にかけて、大きく成長します。

染料植物園では秋に刈り取り、乾燥させて、講習会などで利用します。乾燥するときに素手でさわると、我慢できないほどかゆくなるので困ります。

マリーゴールドを花壇に植える 2015年5月13日

マリーゴールドを花壇に植える様子

台風が過ぎ去り、さわやかな青空が広がる5月13日(水曜日)、染色工芸館前の花壇にマリーゴールドの苗を植えました。花色は黄色とオレンジ。

マリーゴールドは、夏休みの親子でTシャツを染める講習会で使います。花を摘み取ってTシャツを染めると、鮮やかな黄色やオリーブ色に染められます。興味のある子どもたちは、ぜひ参加してみてください。

「自然と友だちになろう ネイチャーゲーム」 2015年5月10日

ネイチャーゲームの様子

さわやかな青空と輝く新緑に恵まれた、5月10日(日曜日)、「自然と友だちになろう ~ネイチャーゲーム」が、染料植物園で開かれました。

「はるなネイチャーゲームの会」の皆さんが、自然の中で遊びながら、楽しむことをテーマに、工夫したゲームを行うものです。このゲームによって、自然のいろいろなことに気付き、自然の素晴らしさを感じてもらうものです。

子どもたちはもちろん楽しかったようですが、一緒に参加したお父さんやお母さんも楽しんでいたようです。

藍の苗の作付け 2015年5月8日

3月中旬に種まきをして育ててきた藍の苗の移植を行いました。毎年恒例の行事です。

夏休みに染料植物園で行う染色体験「藍の生葉染め」の講習までには大きく育つと思います。

「藍の生葉染め」は、すくもによる発酵建ての藍染めとは違い、7月末から8月中の大きく育った藍の葉っぱを採取して、葉のジュースを作り、その液で染めるものです。絹のスカーフは鮮やかな水色に染めることができます。簡単に安全に染められるので、子どもたちの参加の多い夏休みの染色体験として行っています。

また、開花は9月から10月ごろ。11月になると種がとれます。

​染色工芸館前の花壇に植えますの画像
染色工芸館前の花壇に植えます

移植する藍の苗の画像
移植する藍の苗

ホゾバタイセイとフタリシズカ園内に咲く 2015年5月7日

ホソバタイセイとツツジの写真

ホソバタイセイとツツジ

染料植物園には、染料植物を育てている花壇や畑があります。アイやベニバナも育てていますが、ホソバタセイもその一つ。ツツジと一緒に黄色の花が見ごろを迎えています。

ホソバタイセイの染色成分はアイと同じインディゴですので、葉は青色の染料に利用できます。アブラナ科の2年草で、丈は70センチぐらい。4月に黄色の花が咲きます。薬としては、解熱、解毒薬としても利用されたようです。

フタリシズカの写真

フタリシズカ(二人静)

染料植物園の駐車場から染色工芸館までは、遊歩道として整備され、「自然生態園」として、観音山丘陵の植物を見ることができます。

その園路の傍らにフタリシズカが静かに咲いています。山野の林の半日陰の場所に自生する山野草です。高さは30~60センチで、開花は5月から6月。茎の先端から2本(1本や3本の場合もある)の花穂を出して粒状の小さな白い花を十数輪咲かせます。花びらは持たずに雄しべが基部でくっついて花になります。山野草としてよく知られるヒトリシズカとは見た印象がずいぶんと違っていますね。

染色体験 藍染でバンダナ 2015年5月6日

5月の連休。観音山丘陵の新緑は、春の日差しを浴びて日々変化しているのが分かります。

そんな連休の染料植物園のイベントは、藍染と草木染の染色体験。それぞれ2日間、午前と午後に開催しました。

5月6日は藍染。子どもたちも参加し、簡単な絞り技法によるバンダナができました。

子どもたちが染めたバンダナの写真

企画展「異国情緒と江戸の粋~唐棧の世界~」を開催しています 2015年4月28日

染料植物園では、企画展「異国情緒と江戸の粋~唐棧の世界~」を開催しています。

千葉県の館山で4代にわたり「唐棧織(とうざんおり)」の製作を続ける齊藤家。千葉県無形文化財に指定されている齊藤裕司氏の作品をはじめ、齋藤氏の父や祖父などの作品を展示し、唐棧織の魅力を紹介しています。

木綿の縞織物である唐棧は、元はインドや東南アジアからの舶来品という意味合いの「唐」と、「サントメ」というインドの港町に由来するとも言われ、日本の染織の色彩や文様、染色技術に大きな影響を与えてきました。木綿栽培が普及する江戸中期以降になると、国内各地で生産されるようになり、贅沢品が禁じられた天保の改革以降の江戸時代後期には大流行しました。

企画展では、伝統的な唐棧の製作を続けている齊藤家の唐棧織を通して、木綿でありながら、しなやかでつややかな光沢を持ち、渋さの中に洒落た味わいのある唐棧の魅力について紹介します。

また、講演会等の関連イベントも開催しますので、ぜひご参加ください。

​渋さと洒落た味わいが感じられる唐棧織の画像
渋さと洒落た味わいが感じられる唐棧織

「萩の会」作品展を開催しています 2015年4月24日

染料植物園で活動する自主学習サークル「萩の会」の作品展が、4月24日(金曜日)から染色工芸館3階で開かれています。染料植物園の講座や自主サークル活動で制作したもので、草木染や藍染による作品を展示しています。植物染色の魅力を十分に楽しめますので、ぜひご覧いただきたい作品展です。

作品展は5月6日(水曜日)まで開催しています。時間は、午前9時から午後4時まで。土曜日・日曜日、祝日は午後5時まで。

萩の会作品展の写真1萩の会作品展の写真2萩の会作品展の写真3

個性豊かな作品ならぶ「草木染 ろう染」 2015年4月23日

4月上旬から開催してきた「草木染ろう染」の4回の講習会が昨日終了。参加した皆さんの作品をみせていただきました。草木染の優しい色合いが魅力的な作品が並び、豊かな色合いの個性的な作品の素晴らしさを感じました。「とても楽しかった」「難しかったけど面白かった」などの声もあり、参加者には有意義な講習会だったようです。この講習会は、ろうで絵柄を描く手法を使った草木染で、ショールやタペストリーとして使える麻ウール布を染めたものです。草木染の染料5種と媒染剤3種(5種×3種)の組み合わせで15色が使われています。

個性豊かな作品が並ぶ「草木染 ろう染」の画像
個性豊かな作品が並ぶ「草木染 ろう染」

可憐な花のフデリンドウとトカゲも発見 2015年4月22日

園内のフデリンドウが見ごろを迎えています。

染料植物園を訪れる人たちもあまり気付かないほど小さなリンドウです。高さ5センチ程度のリンドウで、筆のように上向きに花を付けます。日が当たっているときにだけ花が咲き、曇りや夕方には花は閉じて蕾の状態になります。花期は4~5月ですので、しばらく楽しめると思います。染料植物園にご来園のときには、探してみてください。

可憐に咲くフデリンドウの画像
可憐に咲くフデリンドウ

フデリンドウの撮影をしたあとに、ヒガシニホントカゲを撮影することができました。春の暖かな日差しをを浴びて、光沢のある体が輝いていました。昨年も園内でよく見かけましたが、動きが素早く、近づくとすぐに逃げてしまうので、撮影するのは難しいと思っていました。

来園の際には、日当たりのよいところで日光浴をしているトカゲを見られるかもしれませんね。

ヒガシニホントカゲの画像
ヒガシニホントカゲ

ピンク色のバンダナができました 2015年4月19日

木綿のバンダナを簡単な絞り技法で染める子どもワークショップ「お母さんにバンダナを染めよう」を開催しました。母の日に子どもからお母さんへのプレゼントのバンダナを染めるワークショップで、アカネを使った草木染で、濃いピンクの絞り染めが完成しました。母の日のよいプレゼントとなると思います。

子どもたちが染めたアカネのバンダナの画像
子どもたちが染めたアカネのバンダナ

「染料植物園 歳時記」をはじめます 2015年4月18日

染料植物園は、ホームページのトップページをリニューアルしました。

それに伴い、染料植物園のさまざまな出来事を紹介する「歳時記」のコーナーを設け、これまで紹介できなかった染料植物園の新たな情報を提供します。観音山丘陵や染料植物園の豊かな自然のほか、染料植物園で開催する企画展や講習会などを紹介していきます。ご期待ください。