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山王廃寺出土塑像頭部
高崎市にある指定文化財 県指定
山王廃寺出土塑像頭部
山王廃寺は、7世紀後半築造の古代寺院跡で、前橋市総社町にあります。出土瓦に「放光寺」の刻書があり、国指定特別史跡の山上碑(高崎市山名町)や「上野国交替実録帳(こうずけのくにこうたいじつろくちょう)」に出てくる「放光寺」と推定する学説があります。
この塑像は女性頭部で、昭和34年に高崎市在住の個人が採集し、平成25年に高崎市へ寄贈されました。作られたのは8世紀前半で、塔本塑像(塔の初層に置かれ、釈迦のさまざまな場面を表現している)と考えられています。法隆寺(奈良県生駒郡斑鳩町)の五重塔にある塑像群と比べても遜色なく、ヤマト王権により畿内から派遣された仏師による製作と推定されます。
文化財情報
- 指定種別:群馬県指定重要文化財
- 名称:山王廃寺出土塑像頭部(さんのうはいじしゅつどそぞうとうぶ)
- 指定年月日:平成29年8月25日
- 所在地:高崎市井出町(かみつけの里博物館)