群馬のくらし「製麺機」展
企画展概要
平成29年度企画2 群馬のくらし「製麺機」は、かつて小麦粉を中心とした粉食が盛んだった群馬のくらしにかかせない道具だった家庭用「製麺機」に注目し、多様な型式の製麺機を所有するフリーライター玉置標本氏のご指導とご協力をいただいて、玉置氏の収集と当館所蔵の製麺機を合わせて展示し開催する展覧会です。
明治16年に佐賀県で発明された製麺機は、小麦の産地を中心に広がりを見せ、昭和中期には農家の生活必需品として存在していました。中でも群馬は国内有数の産地であることから、現存する製麺機の数もきわだって多く、群馬を象徴する道具といっても過言ではありません。
製麺機は、水と粉をこね鉢で混ぜて作っておいた生地をローラーで薄くする精製機と、麺状に切る麺線機という基本的な機能を合わせもっていますが、細かな部分で異なる多種類の製麺機が存在していました。おもに群馬県と隣接する埼玉県の「鋳物」と呼ばれる技術によって作られ、昭和50年代までの約90年間に渡って使われていたと見られていますが、現在では大型の製麺機を所有する食品会社が大量生産した製麺を店で購入することが多く、家庭用製麺機もごくわずかな会社が作るのみとなりました。
ところが、「パスタの街・高崎」というキャッチフレーズが定着した高崎では、身近な素材である小麦を使った伝統的な食文化を新時代に活かそうという動きが活発です。最近では製麺機の新製品も発表されて、再び小麦粉を中心とした「粉食・粉もの」が注目を集めています。
今回の企画展が、高崎の市民生活と深く結びついた製麺機による食文化を未来に伝える手がかりになればと思います。
企画展名
平成29年度企画展2 群馬のくらし「製麺機」展
会期
平成29年10月28日(土)~11月26日(日)
休館日 : 月曜日、11月24日(金)
おもな展示品
製麺機など約40点
講演会
テーマ
群馬県民が愛した家庭用製麺機の世界
開催日時
平成29年11月5日(日)午前10時~正午
講師
フリーライター 玉置標本氏
募集人数
50人
参加費
無料
申し込み
市歴史民俗資料館(電話:027-352-1261)に電話申込が必要です。
10月21日から受け付けを開始
会場
市歴史民俗資料館 東館2階会議室