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平成30年度のお題
『めぇ』【3月1日号】
3月のお題は「めぇ」で「前」を意味するおらほうの言葉です。
今回もいっぺぇ投句があり、200句を超えました。掲載されなかった人もめげずにまた応募してくんない。
- 捨てるめぇ よく見て分ける 資源ごみ
(倉賀野町 高田 敬子) - 腕よりも 格好ばっかり いっちょめぇ
(保渡田町 原沢 進一) - めぇん家も とうとう空家の 仲間入り
(下室田町 高橋 ミドリ) - 男めぇ 言われてそっと 鏡見る
(新町 新井 豊作) - 「悪かった」 ケンカするめぇ なぜ言えぬ
(倉賀野町 高田 喜久雄) - 食事めぇ 湯ぶねの爺の へたな歌
(井野町 引田 敦子) - めぇの晩 何を食べたか 自問する
(吉井町黒熊 吉田 笑津古)
(敬称略)
お便り紹介
「めぇもって 休止宣言 世は嵐」国民的アイドルの活動休止宣言で、日本中に寂しい”嵐”が吹き荒れていますね(和田多中町の黒澤繁さん)
『〜すらぁ』【2月1日号】
2月のお題は「〜すらぁ」で「する、するよ」を意味するおらほうの言葉です。
- 息子たち 勉強すらぁで 家事を逃げ
(箕郷町上芝 関口 春道) - 宿題を あとですらぁと 泣く始末
(倉賀野町 金子 洋子) - いっぱしの 講釈すらあ うちの孫
(筑縄町 山田 誠) - 子のメール 素っ気はないが ホッとすらぁ
(倉賀野町 高田 敬子) - 夫婦での 力仕事は 俺がすらあ
(八千代町4丁目 上原 興栄) - 今年から 皿洗いぐれえは 俺がすらあ
(上滝町 萩原 秀秋) - バレンタイン 妻と嫁2個 当てにすらぁ
(倉賀野町 高田 喜久雄)
(敬称略)
お便り紹介
「投句すらぁ 待ち遠しいんさ 一日号」おらほうの言葉のおかげで、昔の上司から、50年ぶりに電話をいただきました。どちらかが掲載されると、電話をかけたりかかってきたりと楽しんでいます(倉賀野町の鳥羽かおるさん)
このコーナーからこんなつながりが生まれたと知って、私もうれしくなりました。
『おねげぇ』【1月1日号】
1月のお題は「おねげぇ」で「お願い」を意味するおらほうの言葉です。
今回は投句が200句を超えました。いっぺぇ応募があって、幸せな気持ちになったんよ。いろんなおねげぇごとがあったけど、やっぱし健康が一番だいね。
- 若夫婦 おねげぇしあう 家事育児
(和田多中町 黒澤 繁) - おねげぇねと 妻は出かけて 主夫デビュー
(箕郷町上芝 関口 春道) - 古ダルマ おねげぇかない 両目入れ
(八幡町 梅村 ヨシ子) - おねげえは 家族元気で 新春を
(飯塚町 中村 豊雄) - 賽銭の 割には長げえ おねげぇだ
(山名町 石井 歌子) - 孫受験 おねげえします 合格を
(下之城町 菊池 弘美) - くる年も 今まで通りと おねげぇし
(町屋町 桜井 覚)
(敬称略)
お便り紹介
「おねげぇの 雑煮づくりに ばばニッコリ」料理達者なおばあちゃん。具だくさんの雑煮づくりを頼まれて、思わずニッコリです(大八木町の静幸代さん)
『やっけぇ』(その2)【12月1日号】
12月のお題は「やっけぇ」で「厄介」を意味するおらほうの言葉です。
やっけぇなお題出しちまったかな、180句近く応募があったんで、まーず安心したんさ。
- やっけぇと 障子張りした 母想う
(金古町 井上 陽子) - やっけえな おせち作りも 又楽し
(下之城町 菊池 弘美) - 人並みに 買ったスマホが やっけえに
(八千代町4丁目 上原 興栄) - やっけぇな カタカナ言葉 辞書めくる
(新町 新井 豊作) - 腹の肉 スカート閉まらず やっけえだ
(大八木町 櫻井 益代) - やっけぇな ようで待たれる 孫の顔
(倉賀野町 高田 喜久雄) - やっけぇだ 今朝の母さん 無口です
(筑縄町 山田 誠)
(敬称略)
お便り紹介
「やっけえと 言わず世のため 人のため」天災に遭った被災地を走り回るスーパーボランティアの姿に感動しました(和田多中町の黒澤繁さん)
『やっけぇ』(その1)【11月1日号】
11月のお題は「やっけぇ」で「やわらかい」を意味するおらほうの言葉です。
- つきたての やっけぇ餅は 赤子肌
(下室田町 関 芳江) - 秋日和 やっけぇ日差し 舟をこぐ
(倉賀野町 田村 佐和子) - やっけぇな そっと触れた 児の頰っぺ
(上大類町 松本 節子) - がんこ父 孫にはやっけぇ エビス顔
(箕郷町上芝 関口 春道) - 初孫の やっけぇ頰っぺ 宝もの
(上中居町 枝窪 俊夫) - 秋晴れに 干した布団が ああやっけぇ
(筑縄町 山田 誠) - 句作りの やっけぇ頭 ほしくなり
(飯塚町 高畑 松恵)
(敬称略)
お便り紹介
「嵐過ぎ やっけぇお顔の 観音様」台風が過ぎて、晴れ渡った空には、観音様のお顔がより一層やわらかく見えます(上大島町の外處実惠子さん)
だんだんと気温が下がってきて、朝は布団から出るのがおっくうなんさね。あっちぃのも大変だけど、さみぃのもやっけぇだなぁ。
『~べやぁ』【10月1日号】
10月のお題は「〜べやぁ」で「〜しよう」を意味するおらほうの言葉です。
夫婦や孫などと何かするという情景が浮かんでくる句が多くありました。何だか人恋しくなり、友達に「遊ぶんべやぁ」とメールしちゃいました。
- こうすべやぁ 今日の飲み代 割り勘に
(上室田町 萩原 今朝吉) - 茸とり 行くんべやぁと 場所言わず
(吉井町吉井川 小林 道雄) - 飲むべやぁ 二十歳の孫と 喜寿の酒
(中室田町 清水 正幸) - 検診も 夫婦揃って うけんべやぁ
(倉賀野町 高田 敬子) - 絶メシで 思い出すべやぁ 若き日を
(江木町 茂木 富男) - あとが楽 宿題ささっと やるんべやぁ
(貝沢町 大塚 節子) - やるべやぁ 明日こそ庭の 草むしり
(倉賀野町 鳥羽 かおる)
(敬称略)
お便り紹介
「秋の山 ベアーはやべぇや 帰るんべやぁ」秋は冬眠前のクマたちの活動期です。キノコ狩りなどで山に入るときは十分注意が必要ですね(上大島町の石井真季子さん)
『あんべー』【9月1日号】
9月のお題「あんべー」で、「加減・具合」を意味するおらほうの言葉です。
料理に関する川柳が多く寄せられました。うちの母は目分量で料理するんに、いっつもいいあんべーで不思議なんさぁね。
- 夕立ちが 暑気連れ去り いいあんべー
(下豊岡町 岡田 直江) - 年の功 いいあんべーで 味をつけ
(金古町 井上 陽子) - いいあんべー 一味違う 母の味
(筑縄町 山田 誠) - 夫婦仲 いいあんべーが むずかしい
(倉賀野町 高田 敬子) - かあちゃんの いいあんべーの お漬物
(山名町 阿部 岬巳) - 不都合は いいあんべーに ボケたふり
(倉賀野町 高田 喜久雄) - 涼風で いいあんべーの 月を見る
(吉井町吉井川 小林 道雄)
(敬称略)
お便り紹介
「孫と見る 縁側の花火 いいあんべー」高崎の花火は、孫と一緒に。花火の振動を感じながら、頭の上に打ち上がる特大スターマインなどに大興奮。夏の夜の楽しみの一つです(下豊岡町の岡田賢六さん)
『おしめー』【8月1日号】
8月のお題「おしめー」で、「終わり」を意味するおらほうの言葉です。
- 草むしり おしめーにして 腰さすり
(倉賀野町 堰塚 みや子) - おしめーと 言われりゃ買って 積んで置く
(山名町 石井 歌子) - おしめーに 入れる料理の かくし味
(上室田町 萩原 今朝吉) - 免許証 家族会議で おしめーに
(下豊岡町 五十嵐 千廣) - おしめーの はずがついつい もう一杯
(倉賀野町 鳥羽 かおる) - おしめえと 言っては後引き 二日酔い
(本郷町 角田 サカ江) - おしめーが 良けりゃ人生 万々歳
(倉賀野町 田村 佐和子)
(敬称略)
お便り紹介
「おしめーと 言いつつつまむ お新香」ご飯を食べ終わっても、おしゃべりしてお茶を飲みながら、お新香を食べ続けてしまいます(下和田町2丁目の松本礼子さん)
お新香ってついつい箸が進んじゃうんだいね。夏だっつっても、塩分の取り過ぎにゃあ気ィつけとくれよ。
『こんだ』【7月1日号】
7月のお題「こんだ」で、「今度」を意味するおらほうの言葉です。
今回のお題は、あとちっとで200句でした。こんだこそと決意を表す川柳がいっぺぇ寄せられたんよ。こんだぁ、お題やエピソードも送ってくんない。
- 久しぶり 名も出ないまま またこんだ
(倉賀野町 高田 敬子) - 片しごと こんだするよと 昼寝する
(八幡町 梅村 ヨシ子) - こんだ着る 仕舞っちゃみるが 出番無し
(倉賀野町 鳥羽 かおる) - クラス会 こんだ会ったら 名前から
(筑縄町 山田 誠) - 忘れ物 あっちにサイフ こんだ傘
(倉賀野町 高田 喜久雄) - 介護した おらがこんだは 介護され
(箕郷町下芝 桑原 清) - こんだねと 孫と指切り 爺婆笑顔
(下斎田町 石原 重子)
(敬称略)
お便り紹介
「こんだこそ 穿いてはみたが 三センチ」お気に入りのスカートが穿けるのにあと三センチ。もう少し頑張ります(倉賀野町の金子洋子さん)
『きし』【6月1日号】
6月のお題「きし」で、「〜だけ、限り」を意味するおらほうの言葉です。
- 潮干狩り 家中総出で これっきし
(飯塚町 中村 豊雄) - 買ったきし 使わずじまい 通販品
(貝沢町 西野 進一) - ない袖は ふってみたって これっきし
(八幡原町 松本 かね子) - これきしと 言いつつ止めぬ ホタル族
(下佐野町 川﨑 英雄) - 孫ゲーム これっきしだと あと二回
(八千代町4丁目 上原 興栄) - ちっときし なくてもあげたい 親ごころ
(倉賀野町 田村 佐和子) - お小遣い これっきしでも 孫笑顔
(和田多中町 黒澤 繁)
(敬称略)
お便り紹介
「赤い服 一回きしで お蔵入り」勇気を出して買ってはみたものの着こなせず。若い頃は好みの色だったんだけどなぁ・・・(倉賀野町の藤田エミ子さん)
うんと投句があるから、載せられねぇ人が多くなっちゃうけど「投句すんのはもうこれっきし」なんて寂しいこと言うなや。みんなどんどん投句してくんない。
『そらっぱち』【5月1日号】
5月のお題「そらっぱち」で、「嘘」を意味するおらほうの言葉です。
投句の中には、そらっぱちで人を笑顔にするというものも。ついつい出てしまうそらっぱちだけど、意外と周りの人にゃあバレているんさね。
- 気を付けて 電話の向こうの そらっぱち
(八幡町 須田 美千代) - そらっぱち 付いて寝ている 日曜日
(倉賀野町 金子 洋子) - おっかあの 目を見て言えない そらっぱち
(阿久津町 山口 光明) - そらっぱち しどろもどろの 朝帰り
(倉賀野町 田村 佐和子) - そらっぱち 言ってもむだよ 妻の勘
(下之城町 菊池 弘美) - 体重を 聞かれちょっぴり そらっぱち
(上中居町 枝窪 俊夫) - 見え見えの 孫のそらっぱち 怒れない
(倉賀野町 高田 喜久雄)
(敬称略)
お便り紹介
「門限に 遅れ言い訳 そらっぱち」娘が学生の頃に、門限を破り父に叱られているそばで、母の私は娘の帰宅にホッと胸をなでおろしました(並榎町の追川光家さん)
『ちっとんばい』【4月1日号】
4月のお題「ちっとんばい」で、「少しだけ」を意味するおらほうの言葉です。
今回の投句は198句。これからも、句やお題、お題にまつわるエピソードなど、ちっとんばいでもいいから送ってくんない。
- ちっとんばい 孫歩いたと 大騒ぎ
(上中居町 枝窪 俊夫) - ちっとんばい 若く見られて 元気わく
(並榎町 追川 和夫) - ちっとんばい めだって川柳 青インク
(山名町 池田 文恵) - ちっとんばい 飲む約束が もう一杯
(下之城町 菊池 修) - ちっとんばい このひと塩が 味きめる
(倉賀野町 田村 佐和子) - ちっとんばい だからうんまい お裾分け
(倉賀野町 鳥羽 かおる) - 賽銭は ちっとんばいで 萬願し
(飯塚町 中村 豊雄)
(敬称略)
お便り紹介
「ちっとんばい 歩いたぐれえじゃ やせねえよ」ちっとんばい歩いたくらいではかえって腹が減り、太ってしまうようです。(上中居町の小父内博さん)
健康のために今年はちったぁ運動する、なんて言ってたけど、どうやらそらっぱちになりそうなんさ。