豊田屋は高崎駅西口の駅前で、現在も営業している木造の駅前旅館で、本館は昭和七年に築かれたものです。
明治17(1884)年の高崎駅開設後、明治の終わりごろに駅前に創業した豊田屋旅館の創業地は、現在地よりも更に駅寄りにありました。
本館は入母屋(いりもや)造り瓦葺きの妻入りで、入母屋の破風(はふ)に懸魚(げぎょ)を設けています。
玄関の庇(ひさし)は軒唐破風(のきからはふ)として、そこにも懸魚を設けるといった、特徴ある旅館の造りとなっています。
この本館は昭和初期における駅前旅館の形式を伝える貴重な資料です。

入母屋造りは雨水を二方に流す切妻造りと異なり、四方に流す形をしています。
建物の入口は、その位置によって妻入りと平入りに分けられます。
屋根の棟に付けた山形の部分を破風といい、破風の下には懸魚と呼ぶ飾りが付けられています。
|