ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 分類でさがす > くらし > 上下水道 > 下水道 > 上下水道 > 下水道事業の必要性

本文

下水道事業の必要性

ページID:0002144 更新日:2023年12月18日更新 印刷ページ表示

下水道とは

下水は大きく分けて汚水と雨水の二つに分けることができます。私たちが日常生活で使った台所・お風呂・トイレなどの水は「汚水」といい、また、雨水(あまみず)は「雨水(うすい)」といいます。これら二つをあわせて下水と呼んでいます。

私たちの家庭や工場から出た汚水や雨水は、ますを通って下水道管に流れます。下水道管は高い方から低い方へ自然に流れるように作られていて、下流に行くほど深くなっています。あまり深くなってしまうと工事や管理が大変になりますので、途中にポンプ場を作り、一旦くみ上げてからまた流します。このようにして、下水は処理場までたどりつきます。

下水道の役割

下水道には以下に示すような役割があります。

  1. 生活環境の改善
  2. 浸水の防除
  3. 公共用水域の水質保全

1.生活環境の改善

生活・生産活動によって生じる汚水を速やかに排除することは、下水道の最も基本的な役割です。汚水が街中に滞留すると、悪臭や伝染病発生の原因となります。下水道の普及により、これら汚水は速やかに排除されます。

また、汲み取りトイレの水洗化は、文化のバロメーターと言われています。汲み取りトイレはそこから発生する臭気の問題や、伝染病の媒体となる蝿や蚊の発生の温床となる問題がありました。しかし、下水道の普及によりこれら生活環境の改善が図られます。

2.浸水の防除

市内に降った雨を河川へ排除し、浸水の防除を行います。特に近年では、急速な都市化の進展により、従来雨水を浸透させていた緑地や空き地等が減少したため、短時間に多量の雨が降ると浸水被害が発生するようになってしまい、下水道に求められる役割はますます大きくなっています。

高崎市でも平成9年9月11日の集中豪雨、平成10年9月16日の台風5号、平成11年8月16日の集中豪雨と連続して大きな被害がでており、このような被害が発生しないよう雨水全体計画を作成し、雨水管渠の整備を進めています。

3.公共用水域の水質保全

昭和30年から40年代において、都市からの生活排水や産業排水により公共用水域の水質が急速に悪化しましたが、昭和45年の下水道法改正とその後の下水道の急速な整備により、公共用水域の水質は改善されてきました。しかしながら、汚水と雨水を一緒に処理する合流式下水道では、大雨により処理しきれない下水が一時的に河川に直接放流されるなど、水質保全上大きな問題となっています。最近の東京湾で大雨の後に白い油の塊が漂着するなどのニュースも、下水道管に付着した油が雨水により流れ出たものといわれています。早くから下水道事業に着手した地方公共団体は合流式下水道で整備しているところがほとんどで、現在、高崎市では分流式下水道を採用していますが、下水道事業を開始した当初に整備した一部の区域で、合流式下水道を採用しています。

高崎市で使われ川に戻された水は4,270万人が住む首都圏へと流れ、水道水として使われます。下水が処理されずに川に放流されることの無いよう、高崎市では合流改善事業の一環として、雨水滞水池を建設しました。

合流式と分流式

下水の集め方には2通りの方法があります。汚水と雨水を同じ下水道管で下水処理場へ集める合流式という方法と、汚水と雨水を別々の下水道管で集めて汚水は処理場へ雨水はそのまま川へ流す分流式という方法です。

合流式

合流式は、汚水と雨水を同じ管で集めるため、建設費用が安くなることにより普及率の早期向上につながる利点があります。しかし、アスファルトやコンクリ-トの地表が多くなった現在では、大雨が降った時などに雨が地表から浸透せずそのまま下水道管に流れ込むようになり、雨で薄まった下水が処理されずに川に流れることもあります。

分流式

分流式は、汚水と雨水を別々に集めるため、別々の下水道管が必要となり、合流式に比べると建設費用が高くなります。しかし、雨水は汚水と別の下水道管を流れるため、大雨が降っても、速やかに川へ流すことができます。