詩文紹介

かまちが短い生涯を終えた後、部屋から見つかったおびただしい数のノートには、詩や日記、恋する人への思い、絵画、音楽への思いなどが綴られていました。
一部をご紹介します。

(2ヶ月に一度程度で更新します。)

「かまちによるロックミュージックの批評」

VENUS AND MARS   ROCK SHOW

これは あかぬけている
いやらしさがない。現実まる出しの 輝いた歌。
ぼけた所がほとんどない。

風のない空気のすみきった冷たい日の夜空にくっきりと
ぎらぎらといえるほど光る 星々。そんな印象。

この感じはこれでしか味わうことができない。

一定のリズムがかっきりかっきりと、その上流れるように、
その上、ボーカルはおもいきり自由に その上にのっかっている。

金属の感じがする。

夜の感じ。人口の光、輝いてる。
いろいろな色、

ほえる。ロック。楽しい、そのもの。

趣味がいい。クラシック。おもしろい。くだらなくない。

いきだ。センスがいい。パワーがある。力強い。

すばらしい風景。宇宙の……。

(1976年11月29日)

かまちはレコード収集とともに、さまざまなロックミュージックの批評を細かにノートへ記していました。
『Venus and Mars~Rock Show(ヴィーナス・アンド・マース~ロック・ショー)』は、1975年にPaul McCartney&Wings(ポール・マッカートニー・アンド・ウイングス)が発表した楽曲。
美術館で展示中のかまちが小学生時代から愛用していたステレオには、ウイングスのマークや写真のステッカーがいくつも貼られています。このことからもお気に入りのバンドであったことがうかがえます。

「ノートに残されていたかまちの夢」

ぼくはロックシンガーになりたい。
ぼくはすぐれた画家になりたい。
ぼくはとても金持ちになりたい。
ぼくはすぐれた作曲家になりたい。
ぼくはすぐれた作家、作詞家になりたい。
ぼくは125歳以上は生きたい。
ぼくはあの娘と結婚したい。
ぼくはしぶくかっこよくなりたい。
ぼくいは人類を幸福にしたい。
ぼくはすぐれて人に愛される思想家になりたい。
ぼくは感動的な弁論家になりたい。
ぼくはとても健康でエネルギッシュな紳士になりたい!。
ぼくは幸福になりたい。
ぼくは食べたいときにたべたいものを食べたい。
ぼくはすばらしい芸術を完成したい。
ぼくはダウンしたくない。
ぼくは高崎高校に合格して楽しくすばらしい高校生活がほしい。
ぼくは君がほしい!
ぼくは高高に合格したい。
ぼくはすぐれた演奏家になりたい!
ぼくはすぐれた科学者になりたい!
ぼくは真理を発見したい!
ぼくは人々に愛される人物にならなければならない。
(76年2月)
※『高高』は高崎高校の略。
※句読点や記号は、かまちの原文にならっています。

かまちにはなりたいものや叶えたい夢がありました。
壮大な物からささやかなものまでいくつも。
この詩文に綴られる希望の数々は、彼が自分自身と向き合い、より良い生き方を模索する中で生み出されたものです。
ひたむきな青春の証がたくさんの夢となってノートに残されています。

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