小暮の穴薬師

高崎市にある指定文化財 市指定

 小暮の穴薬師

鏑川左岸に切り立った南向き急斜面の中腹に立地する。この段丘の地質は凝灰岩(板鼻層)が厚く堆積しており、この露頭に横穴墓が掘り込まれている。調査は群馬県史編纂室によって昭和52年12月に行われており、ほぼ完全な横穴墓3基の他、崩壊した痕跡が認められるもの5基が確認されている。横穴墓の大きさはいずれも全長2.5メートルほどで、平面形態は基本的に隅丸台形である。天井は「かまぼこなり」を呈すド-ム状で、奥壁は半円形である。また1、2号墓には削って造り出された玄門が具備している。副葬品は1、2号墓とも既に開口しており確認されなかったが、2号墓造り出し玄門の付近から、釘状鉄製品が16本束状になって出土した。横穴墓掘削の年代は7世紀後半~8世紀初頭と考えられる。

かつては、横穴中に薬師如来石像があったという。両側には像種不明の座像が彫られている。

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