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腸管出血性大腸菌感染症にご注意ください
夏場は高温多湿な気候から細菌性食中毒が増加しやすい季節です。腸管出血性大腸菌感染症はO157・O26・O111などの腸管出血性大腸菌が口から体内に入ることによって起こります。
主な症状
- 主な症状は下痢、腹痛、血便等です。
- 多くの場合は、感染してから3~8日の潜伏期をおいて発病します。症状がない場合もあります。
- まれにHUS(溶血性尿毒症症候群)などの重症な合併症が発生することがあります。
※抵抗力の弱い乳幼児や高齢者が感染すると重症化しやすいので、特に注意が必要です。
※症状があるときは早めに医療機関を受診してください。
予防のために
石けんによる手洗いの励行
食事の前、トイレのあと、調理の前、嘔吐物を処理したあとなどには、必ず石けんと流水で手を洗いましょう。手を拭くためのタオルは共用せずに、個人専用にするか、使い捨てのペーパータオルを使いましょう。
食品の加熱
食品を中心部まで加熱しましょう。腸管出血性大腸菌は75℃で1分間以上加熱することで死滅します。
調理器具等の衛生管理
調理器具は肉用・魚用・野菜用など、使用目的別に使い分け、使用ごとに洗浄・消毒をしっかり行いましょう。
感染してしまったら(家庭での二次感染予防)
手洗いは、二次感染予防の基本です
便には、たくさんの細菌が含まれています。目に見えない病原体が、直接、間接に手指などに付いて、二次感染の原因となります。病原体を手から落とすには、手をこまめに洗うことが重要です。排便後、食事の前、調理の前には必ず手洗いをしましょう。
トイレを清潔に
下痢便の飛沫がつきやすいところや、手で触れるところは消毒を必要に応じて行います。消毒は、汚れをあらかじめ落としてから、消毒液を含ませたペーパー等で拭きます。トイレ掃除のときは、専用の手袋を用いて、汚物に直接触れないようにします。手袋を外したあとも手洗いをしましょう。
入浴を控えましょう
入浴は家族で一番最後にし、シャワーのみにしましょう。風呂の水は毎日かえて、浴槽や風呂の床、洗面器、椅子なども清潔に掃除をします。タオルやバスタオルの共用はやめましょう。
調理はしないようにしましょう
法律では、病原体が体内から消えるまで、直接食品に触れるような調理業務には就けません。家庭でも調理は控えていただくか、やむをえない場合は調理前に手を十分に洗い、手指消毒をしましょう。
下着や衣類、寝具の洗濯と消毒
患者さんの便で汚れた下着や衣類、寝具等は消毒薬や熱湯で消毒してから、他の家族のものと分けて、家族のものを洗濯した後、別に洗濯しましょう。洗濯機内のゴミ取りネットは中のゴミを捨て、消毒しましょう。
消毒液の作り方(次亜塩素酸ナトリウムの希釈方法)(PDF形式 20KB)
参考情報
腸管出血性大腸菌Q&A (mhlw.go.jp)<外部リンク>