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史跡箕輪城跡保存整備事業について
本丸・蔵屋敷間木橋の通行規制について
文化財保護課では、史跡箕輪城跡保存整備事業として、令和6年度から本丸西虎口門の整備工事に着手しています。工事の実施に伴い、以下の期間は本丸・蔵屋敷間木橋の通行ができません。
・令和7年1月上旬~令和8年3月中旬(予定)
ご見学の皆様にはご不便をおかけいたしますが、ご理解とご協力をお願いいたします。
再開通の日程につきましては、決まり次第このページなどでお知らせします。
本丸西虎口の石垣について
本丸西虎口の石垣を復元し、令和6年3月末から公開をしています。令和6年5月18日(土曜日)に開催した整備工事成果説明会には、約200人が参加しました。
本丸西虎口の石垣の概要
- 箕輪城の虎口の石垣には石塔を転用したものが使われており、なかには「梵字」が刻まれた五輪塔の「地輪」を転用しているものもあります。
- 石塔や石仏を石垣に転用する事例は各地で見受けられますが、箕輪城のように虎口の石垣に大量に石塔を使用している事例は珍しく、城の特徴を表す一つといえます。
- 復元にあたっては、発掘調査の図面や調査時の写真を確認しながら、「ガラス繊維補強セメント」を使用した石塔のレプリカと自然石を積み上げました。自然石は、築城時には城の西側を流れる榛名白川の川原石を使用していたと考えられます。
整備工事成果説明会資料(令和6年5月18日) [PDFファイル/1.6MB]
本丸・蔵屋敷間木橋について
史跡箕輪城跡保存整備工事の実施に伴い、令和7年1月上旬から本丸・蔵屋敷間木橋の通行ができなくなります。
本丸・蔵屋敷間木橋の概要
- 平成17年度の発掘調査によって、本丸西側の出入り口である本丸西虎口と蔵屋敷の間の空堀の底で、16世紀末に使われていた木橋の橋脚の礎石が当時のままの位置で2石確認されました。礎石が全て残っていないため、詳細な構造は不明ですが、この箇所に木橋が存在してたことが明らかになりました。
- 発掘調査で確認された礎石配置や箕輪城の移城先である高崎城の本丸にかかる橋の絵図を参考にして、平成30年度に工事に着手し、令和4年3月、当時の意匠を取り入れた木橋として完成しました。
- 木橋の完成により、箕輪城の特徴である巨大な堀を橋の上から体感できるようになりました。
- 橋の規模:幅2.40m、長さ28.92m、高さ6.00m
郭馬出西虎口門を公開しています
郭馬出西虎口門を復元し、平成28年11月23日から公開をしています。門の扉が開いていますので、自由に門を通り抜けることができます。
郭馬出西虎口門の概要
- 平成14年度の発掘調査によって、郭馬出西側の出入口(虎口)部分で井伊氏時代(16世紀末)の城門の柱の礎石が8石確認されました。これらの礎石がすべて残っていた好条件に加えて、各地に現存している近世初期の城門を参考にすることで、門の建物構造を推定できました。平成26年度から伝統的工法で復元を進め、平成28年11月に完成しました。
- この城門は箕輪城跡で発掘調査された7箇所の城門の中では最大規模(幅5.73m、奥行3.48m)を誇り、箕輪城を象徴する城門の一つであったと想定されます。
これまでの史跡箕輪城跡保存整備事業について
平成23~令和6年度の史跡箕輪城跡保存整備事業が完了し、城跡の見学がしやすくなりました。
主な内容については、次のとおりです。
- 戦後に植林され、密植状態だった杉林を伐採によって整理しました。
- 城跡東側に駐車場(史跡箕輪城跡駐車場)と水洗トイレを整備しました。
- 二ノ丸・郭馬出間の土橋の復元を行いました。
- 郭馬出西虎口門の復元を行いました。
- 本丸・蔵屋敷間の木橋が完成しました。
- 本丸西虎口門の復元工事に着手しました。
これまでの保存整備事業箇所図(平成23~令和6年度) [PDFファイル/1.86MB]