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インタビュー 金井麻衣子さん (3)
「働きたいけど、働けない」 子育て期のもどかしさ
−妊娠後、内定が取り消しになる経験もされたのですね。
専門学校を退職後、以前から興味のあった医療事務の資格をとって前橋市にある病院と民間企業からそれぞれ内定をもらっていたのですが、その後に妊娠がわかって両方取り消しになってしまいました。 “働きたい”思いと、妊娠して“うれしい”気持ちがせめぎあって、心のバランスが崩れていくような感覚を味わいました。妊娠中は出産後の仕事再開に備えて医療事務の勉強を続けて、ホスピタルコンシェルジュの資格も取りました。今、勤めている市内の総合病院は、面接中に子どもをみてくれる託児所付きの病院で、採用が決まると娘の保育園入園まで待ってくれました。
−働きたい母親を支える活動も構想中だそうですね。
私自身、求職中に保育園を探していて「いつから働けますか?」と聞かれて、働きたくても働けない時期があってもどかしかった。働きたいけど働けないお母さんたちの相談窓口やスキルアップを図れる場所があると良いなぁと、まだ本当に構想中なのですが、考えています。子育て中だから自分が何もできない、止まってしまうのでなく、目標を持って前に進んでいけたら良いですよね。
娘さんの習い事ノート
−高崎は子育てしながら働きやすいですか?
高崎市は待機児童はゼロだそうですし、働きたいお母さんたちの気持ちに応えてくれるまちだと思います。子育てSOSサービスや、中心市街地には子育てなんでもセンターがあって、自分のキャリアを考えながら仕事をしていける環境が整っています。私も今、総合病院で200人近いパート労働者の労務管理を担当していますが、皆さんそれぞれ事情があって、子どもを預けられる時間内や扶養内で働きたい人もいますし、一方、腕がなまってしまうからずっと現場に居続けたいと考える看護師さんもいます。やりたいことがある人には子育てを理由にあきらめてほしくないなぁと思います。