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染料植物園花暦

ページID:0004915 更新日:2024年2月14日更新 印刷ページ表示

花暦(四季を通して様々な花を楽しむ)

数は多くないのですが、いろいろな種類の花が見られます。(開花時期は、天候によって多少差があります。)

1月

フクジュソウ、ロウバイ

2月

アセビ、ウメ、ボケ、フクジュソウ、マンサク、ダンコウバイ、サンシュユ

3月

ヒサカキ、アセビ、ジンチョウゲ、ボケ、ミツマタ、ハクモクレン、ハナノキ、エニシダ、カリン

4月

ヒサカキ、エニシダ、ジンチョウゲ、ドウダンツツジ、ミツマタ、ニシキギ、ユスラウメ、ツツジ類、ウワミズザクラ、ヤマザクラ、ハナカイドウ、コヒガンザクラ、ヒカゲツツジ、サクラ類、サクラソウ、シロヤマブキ

5月

シャリンバイ、エニシダ、モチツツジ、メギ、ヤマツツジ、レンゲツツジ、タチバナモドキ、ウツギ、ニシキギ、コバノガマズミ、ツツジ類、シロヤマブキ

6月

クチナシ、ナンテン、ヤマツツジ、レンゲツツジ、ウツギ、コバノガマズミ、ムラサキシキブ、ハコネウツギ、ザクロ、アジサイ、ヤマボウシ、ハマナス、クララ、センダン

7月

クチナシ、ムラサキシキブ、ベニバナ、ネムノキ、ザクロ、キョウチクトウ、マリーゴールド

8月

サルスベリ、フヨウ、キョウチクトウ、ムクゲ、クズ

9月

キンモクセイ、ヤマハギ、フヨウ、アイ、ワレモコウ

10月

フヨウ、チャノキ、カンツバキ

11月

チャノキ、カンツバキ

12月

カンツバキ

園内のおすすめ

1月の花暦

カンツバキの写真の画像1
カンツバキ

椿茎(ちんけい)の灰は古代の媒染料。落花で桜色、桜鼠色(おうねずいろ)。果皮で薄茶色、銀鼠色(ぎんねずいろ)に染める。

ボケの写真
ボケ

中国中部が原産で、江戸時代に渡来している。染料としては近年使われはじめたが、よい染料である。8~9月の枝葉を刻んで煮出し、赤樺色・茶色・紫黒色を染める。

ロウバイの写真の画像1
ソシンロウバイ

1月から2月にかけて黄色の花を付ける落葉広葉低木。花の中まで黄色のソシンロウバイが園内に多い。花の中央が暗褐色になるロウバイは、園内に2本ほどある。

2月の花暦

フクジュソウの写真の画像1
フクジュソウ

園内の日当たりのよい場所では、1月中旬に開花がはじまりました。2月になって見ごろを迎えています。

フクジュソウは、太陽の光が当たると開花し、陰ると閉じる特徴あるので、晴れた日に来園してご覧ください。

園内には約1,000株のフクジュソウがあります。3月中旬まで楽しめます。

ウメの写真の画像1
ウメ

コウバイの写真
コウバイ

マルバマンサクの写真の画像1
マルバマンサク

ハクモクレンの写真
ハクモクレン

3月の花暦

マルバマンサクの写真の画像2
マルバマンサク(マンサク科・マンサク属)

落葉低木、花は葉が展開する前の3月~4月に開花する。樹の乾材でアルミ媒染により赤肌色、銅媒染で金茶色、鉄媒染で藤鼠色を染める。

アテツマンサクの写真
アテツマンサク(マンサク科・マンサク属)

落葉低木、花は葉が展開する前の3月~4月に開花する。樹の乾材でアルミ媒染により赤肌色、銅媒染で金茶色、鉄媒染で藤鼠色を染める。

ヤマハンノキの写真の画像1
ヤマハンノキ

榛摺(はりずり)や榛染(はりぞめ)に用いた榛(はり)は、ハンノキだけではなくヤマハンノキ、ヤシャブシのたぐいも含まれる。樹皮・幹材・果実また9月から10月の枝葉を煮出し、樺色(かばいろ)や黒色を染める。

ロウバイの写真の画像2
ソシンロウバイ

1月~2月にかけて葉よりも早く黄色の花を下向きに付ける。若葉による緑色染の手法で緑色を染める。

ヤブツバキの写真の画像1
ヤブツバキ

ツバキの葉の灰が古代のアルミ媒染料であるが、花や果皮は染色に利用できる。

果皮では、灰汁、アルミなどの媒染で明るい薄茶色を染め、鉄媒染で銀鼠色。

フクジュソウの写真の画像2
フクジュソウ

2月に見ごろを迎えたフクジュソウは、茎がのびてきました。3月中旬まで楽しめます。

ギンヨウアカシヤの写真
ギンヨウアカシヤ

オーストラリア原産の常緑小高木、花付きがよく、生育も旺盛なため、庭木や街路樹、切花としても利用される。

ミツマタの写真の画像1
ミツマタ(ジンチョウゲ科)

落葉低木、温暖で排水のよい肥壌土を好み、葉の芽吹きよりも早く3月~4月に開花する。樹皮の繊維がじょうぶなので和紙の原料とされ、高級紙料として使われる。万葉集には「三枝(さきくさ)」と詠まれ2首ある。ミツマタの花は幸せのたとえとして詠まれている。

キクバオウレンの写真
キクバオウレン(キンポウゲ科・多年草)

古代の記録に黄蓮(おうれん)で染めていることが記されている。根茎を刻んで煮出し、鮮やかな黄色などを染める。

ダンコウバイの写真
ダンコウバイ(クスノキ科)

近年になって染料として使われはじめた。8月から9月ごろの枝葉をすぐ煮出し、肌色・金茶色・緑茶色などを染める。(3月29日撮影)

トウカイザクラの写真
トウカイザクラ

3月中に咲く早咲きのサクラです。

カタクリの写真
カタクリ

群生はしていませんが、園内の数か所にあります。

ザゼンソウの写真
ザゼンソウ

コブシの写真
コブシ

アセビの写真の画像1
アセビ

山地に自生する常緑低木で庭木として植えられている。早春に枝の咲きに復総状花序をたらして、白い筒状の小花をつける。まれに桃色の種類もある。

スイセンの写真
スイセン

ハクモクレンの写真
ハクモクレン

中国が原産地である。春、葉の出る前に大型の白い花が咲く。

ヒイラギナンテンの写真
ヒイラギナンテン

春先に総状花序に黄色い花を付ける。果実は秋に青く熟す。黄色い茎の材を用いて染色する。青味がかった黄色を染める。

4月の花暦

レンギョウの写真
レンギョウ

中国原産で庭園や公園などに植えられる落葉の低木。3月から4月に葉よりも早く黄色の花が開く。

染色は9月ごろの茎葉を用いる。灰汁やアルミの媒染で黄色を染める。

スイセンの写真
スイセン

ソメイヨシノの写真
ソメイヨシノ

緑葉、樹皮、幹材、小枝また花を染色として利用。9月ごろの緑葉を採種して染色すると、灰汁、アルミ媒染で赤樺色に染まる。

ハナカイドウの写真
ハナカイドウ

分布は中国。春に淡紅色の花を長い柄の先にたれ下げてつける。

樹皮、枝葉を用いる。8月から9月ごろ、選定した枝葉を用いるのがよい。灰汁、アルミ媒染で樺色を染める。

フデリンドウの写真
フデリンドウ

イタヤカエデの写真
イタヤカエデ

各地の山地に多い落葉の高木。高さ20メートルぐらいになる。花は淡黄色。

10月から11月ごろの葉を採取し、乾かして保存して黒染に用いる。9月ごろの緑葉を用いて灰汁媒染で肌色、アルミ媒染で樺色を染める。

クマシデの写真
クマシデ

9月ごろ採った緑葉をすぐ煮出し、黄茶色・金茶色・黒色などを染める。樹皮を用いてもほとんど同じ色になる。近年になって染料として使われはじめた。

ドウダンツツジの写真
ドウダンツツジ

近年になって使われ始めた先着のよい染料。紅葉する前の8~9月の緑葉を煮出し、赤茶色・黒茶色などを染める。

サトザクラの写真
サトザクラ

ヤマザクラの写真
ヤマザクラ

ヤマモモの写真
ヤマモモ

代表的な染色材料である。樹皮を細かく刻んだものを使う。灰汁媒染で黄茶色、銅媒染で金茶色、鉄媒染で海松茶色を染める。

江戸時代から蘇芳との併用で茶色の色を染める。

ツツジの写真
ツツジ

9~10月ごろの緑葉を用いて染色する。季節が早いと黄味になり遅いほど赤味の色合いに染まる。灰汁媒染で樺色。銅媒染で唐茶色。鉄媒染で茶鼠色を染める。

カリンの写真の画像1
カリン

比較的近年から用いられた染料で色調がよい。樹皮・幹材・緑葉を用いるが、緑葉がいちばんよく染まる。9月ごろの緑葉をすぐ煮出し、赤茶系の美しい色合いを染める。

コクサギの写真
コクサギ ミカン科

本州、四国、九州などに分布している。雌雄異株。

チゴユリの写真
チゴユリ

林内に生える多年草で高さ15~30センチ。4月、茎先に1、2個のハナを垂れて付ける。和名は稚児ユリで姿が小さくかわいいことによる。

ハナノキの写真
ハナノキ

別名はハナカエデ(カエデ属)。大きいものは高さ20から25メートルになる。4月に葉がでる前に真紅色の花が咲く。雄花は多数集まってつき、美しいので花の木の名がある。雌雄異株。植物園は雄木。

ホソバタイセイの写真
ホソバタイセイ

やや大型の2年草で草丈は70センチほどになる。4月には黄色の花が咲き、葉を藍色の染料に用いたり、民間では解熱・解毒薬などに用いた。

イロハモミジの写真
イロハモミジ

単にモミジといえば、このイロハモミジを指すくらい紅葉を代表する木といえる。

オニグルミの写真
オニグルミ

正倉院文書に樹皮を用い胡桃色を染めたとある。樹皮・緑葉・花皮を青いうちに煮出し、赤茶色・濃茶色を染める。全て生のうちでないと染まらない。

5月の花暦

5月の花をご覧ください。

ホソバタイセイの写真
ホソバタイセイ(アブラナ科タイセイ属)

中国原産で、中国各地で栽培されている。タイセイ属は、世界に30種以上ある。中国、蒙、シベリアに主に分布している。

日本には江戸時代に中国から日本に伝わる。葉や茎にインジゴを含み藍色の染料として使われる。

ミズキの写真
ミズキ(ミズキ科ミズキ属)

各地の山に多くあり樹高10から5メートルの落葉高木。花期は5~6月新枝の先に多数の小白色の花をつける。果実は球形で紫黒色をつける。

樹皮は黒染の染料として、葉は黄茶色などを染められる。

ムラサキの写真
ムラサキ

日本には山地や草原に広く分布するが、絶滅危惧種に指定され、実際に野山で見ることは難しい。植生の環境がるようで育成も難しい。6~7月に白い小さな花をつける。

古くから紫根で紫色を染め、万葉集などの歌として詠まれている。漢方薬としても解熱、解毒として使われる。

サンザシ(白)の写真
サンザシ(バラ科サンザシ属)

中国中南部原産で、江戸時代に薬用として伝わる。高さ2~3メートル。4~5月が花期。果実は赤く熟す。果実は漢方として

染色としては赤い色合いに染まる。

アカバナサンザシの写真
アカバナサンザシ(バラ科サンザシ属)

サンザシを参照

サワフタギの写真
サワフタギ(ハイノキ科ハイノキ属)

落葉低木樹。5~6月に小さな白い花をつける。果実は青色。

アルミ成分を多く含み、灰を茜染などの染色に用いられた。灰汁として使用されたほか、黄茶色などの染料にもなる。

ヤマデマリの写真
ヤマデマリ(スイカズラ科ガマズミ属)

山林に野生する落葉小高樹。高さ2~6メートル。5~6月に開花。果実は紅色後に黒くなる。

アルミ焙煎で赤茶色に染まる。

ハクサンボクの写真
ハクウンボク

山地に生え、高さ6~15メートルになる。樹皮は灰白色で葉は互生し、長さ10~20センチの円形。5~6月に枝先に総状花序をだして白い花を多数下垂する。園の開園記念樹である。

初夏に咲く白色の花を白雲に例えてこの名がついた。

タニウツギの写真
タニウツギ

山間などの桃色の美しい花をつけるウツギの一種で、ウツギの中では一番よく染まる。9月~10月の緑葉をきざんで煮出し、樺色(かばいろ)、赤茶色、紫褐色(しかっしょく)などを染める。

テマリバナの写真
テマリバナ

ヤブデマリの園芸種といわれ、庭などに植えてある。8~9月の枝葉をすぐ煮出し、黄茶色、茶色、黒茶色を染める。季節によって色合いが異なる。

カマツカの写真
カマツカ(鎌柄)バラ科

硬くて折れにくい材を鎌の柄に利用したことからこの名前がつきました。牛の鼻環にも使うことからウシコロシの名前もあります。

コウゾの写真
コウゾ

樹皮は和紙の代表的な原料で、古代はこの繊維で布(太布=たふ)を織った。8~9月の緑葉を煮出し、黄茶色、金茶色、鶯色などを染める。

イイギリの写真の画像1
イイギリ

本州から琉球、台湾、朝鮮に分布している。

雌雄異株、秋に多数の赤い実をつける。葉で飯をつつむ。

コバノガマズミの写真
コバノガマズミ

クスノキの写真
クスノキ

本州~九州、中国などに分布、葉や材の精油から樟脳がとれる。防虫害に強く丈夫。

センダンの写真の画像1
センダン

先着の良い染料であり、9月ごろの緑葉を採取後直ちに煮出し、黄色・鶯色などを染める。6月ごろの若葉はアルカリ水で煮出すと、美しい緑色に染まる。

ウメの写真の画像2
ウメ

古くから梅染・赤梅・黒梅といわれ、千速に用いられてきた。冬期に切った木を保存しておく。細かくきざんだ幹材や太い枝を煮出し、赤樺色(あかかばいろ)・鳶色(とびいろ)・梅鼠(うめねず)を染める。

ウツギの写真
ウツギ

卯の花と呼ばれ古代から有名な木だが、仙諸君意用いられた記録は見当たらない。花が終わってから9月までの茎葉(けいよう)をきざんで煮出し、樺色(かばいろ)・茶色・鶯色などを染める。

ザクロの写真
ザクロ

イランやアフガニスタン、西パキスタンなどに野生種がある。日本では平安時代に入ったといわれている。観賞用や薬用として彩バされえる落葉高木。

6月の花暦

アカメガシワ雄花の写真
アカメガシワ(雄花)

年間を通じて染色できるが、9月ごろ緑葉を採ってすぐ使用する。鉄媒染で紫褐色から黒色を染める。

トラノオの写真
トラノオ

ドクダミの写真
ドクダミ

薬草として重要であるが、あまり染まらない。必ず生の茎葉を利用する。錫媒染で薄黄色、鉄媒染で鶯色を染める。

ザクロの写真
ザクロ

樹皮、根皮、落花、果皮、葉のすべてが染色に利用される。何を用いても同じ色合いになり、灰汁媒染で黄茶色、アルミ媒染で黄色、鉄媒染で焦茶色を染める。

クチナシの写真
クチナシ

実を11月に採って乾かし保存。実を煮出して黄色を染めるが、生の実は赤身が多い。皇太子の服色の黄丹(おうに)はベニバナと共に染め、禁色(きんじき)の一つである。

ナツメの写真
ナツメ

樹皮または8~9月の緑葉を煮出し、黄色・鶯色などを染める。果実はあるが使用したことが文献に生薬の大棗(おおなつめ)とともにあまり染まらない。

ビワの写真の画像1
ビワ

樹皮を用いるが、枝葉も利用できる。樹皮を煮出し、アルミ媒染で緋色、鉄媒染で紫鳶色を染める。枝葉の場合は、煎汁が薄いので、すべて薄めの色合いになる。

ハクウンボクの写真
ハクウンボク

8~9月に剪定した枝葉を染料にする。枝葉を煮出し染色する。アルミ媒染で肌色、鉄媒染で鼠色を染める。

ナンテンの写真
ナンテン

茎の内部は黄色く、その部分を染色に用いる。茎を細かく刻んで煮出し、黄色・鶯色などを染める。ただ茎は乾かすと染まらないので保存はできない。

クマノミズキの写真
クマノミズキ

緑葉を利用して黒染をするが、水木よりもこの方が濃く染まる。9月ごろ緑葉をすぐ煮出し、黄茶色・黒色を染める。また幹材を煮出して肌色などを染める。

コガネバナの写真
コガネバナ

薬用に栽培され、6月から9月に茎の先に唇形で紫色の花が穂状に咲く。薬用部分は根で、消化、解熱剤、嘔吐、下痢等の諸症状を抑える。

コウヤカミレツの写真
コウヤカミレツ

英名は、ダイヤーズカモミールで地中海沿岸などに自生する常緑のハーブ。花から黄色の染料が採れ、草木染とは思えないほど鮮やかな黄色を発色する。

アマの写真
アマ

寒い地方が栽培適地で、茎の繊維はリネン製品となる。通気性、吸湿性に優れて肌触りがよいことから高級な衣類などになる。

ムツバアカネの写真
ムツバアカネ

別名は西洋茜。幼苗時は4枚葉でいずれ6枚に輪生し、茎は四角で細かい逆刺がある。西アジアやヨーロッパでの古くからの赤色染料である。

ハマナスの写真
ハマナス

海辺の砂地に自生するばら科の落葉低木。5月から6月ごろ紅色の花を付ける。白花種もある。

秋田八丈の鳶色(とびいろ)は地下茎で染められている。地下茎を煮出し、鳶色から黒茶色を染める。また、採ったらすぐ茎葉を煮出し、灰汁媒染で黄茶色、鉄媒染で紫褐色を染める。

ナツツバキの写真
ナツツバキ

山地に自生するが庭木ととして植栽される落葉高木樹。6月から7月にかけて白い椿のような花を付ける。灰汁やアルミ媒染で樺色、鉄媒染でねずみ色を染める。

アジサイの写真
アジサイ

昔から栽培されている花。花弁に見えるのはガク片で花弁は小さい。ガクアジサイの両性花がすべて装飾花に変わったものという。

ユスラウメの写真
ユスラウメ

原産地は朝鮮及び中国北西部からチベットにかけた地域。江戸時代に渡来した。近年になって使われはじめた。8~9月ごろ枝葉をすぐ煮出し、アルミ媒染で赤肌色、鉄媒染で桜鼠などを染める。

ベニバナの写真
ベニバナ

エジプト、メソポタミア地方が原産といわれる。飛鳥時代に中国から渡来して栽培された。6月から7月にかけて黄色の花を付け、やがて赤色に変わる。花を染色に用いるほか薬用として使われる。

クララの写真
クララ

山野にある多年草。根の汁をなめると余りにも苦いので目が眩むほどであるというのでこの名が付いたといわれている。

7月ごろ開花しはじめの茎を刈り取り染色する。アルミ媒染で菜花色。

ムラサキシキブの写真
ムラサキシキブ

山地に多く自生し、紫色をした小さな実が美しい。8~9月の緑葉を煮出し、黄色、茶色、鼠色などを染める。

ネムノキの写真
ネムノキ

「ねぶ」の古名で「万葉集」などに詠まれている。8~9月頃の緑葉を煮出し、黄色、鶯色などを染める。また、6月頃の若葉をアルカリ水で煮出し、緑色を染める。

リョウブの写真
リョウブ

9~10月頃に剪定した枝葉をすぐ煮出し、茶色、鼠色を染める。樹皮も利用できる。若葉は食用にもなる。

7月の花暦

エンジュの写真
エンジュ

サルスベリの写真
サルスベリ

中国南部の原産。落葉高木で幹は平滑で滑りやすい。

タンニンの多い葉で、染める回数や媒染の違いにより、茶系から黒系の色を染めることができる。

オオボウシバナの写真
オオボウシバナ

通常のツユクサに比べて大型。6月から7月の早朝に青紫の花を開花させる。その花弁は、京友禅の下絵を描く染料になる青花紙の原料として用いられている。

アイの花壇の写真
アイ

3月に種まき、5月上旬に花壇に移植したアイが育ってきました。8月の染色体験「藍の生葉染」で使います。

ベニバナの写真
ベニバナ

ベニバナには、黄色と赤色の色素があり、黄色素は水溶性で、紅色素はアルカリ性の水でないと抽出されない。灰汁などのアルカリ性の水で紅色色素を抽出したあと、梅酢などの酸を加えて弱酸性にして染色する。紅色色素は熱によって破壊されるので煎じることはできない。染液を温める時も40度以上にしてはならない。

コガネバナの写真
コガネバナ

薬用に栽培され、6月から9月に茎の先に唇形で紫色の花が穂状に咲く。薬用部分は根で、消化、解熱剤、嘔吐、下痢等の諸症状を抑える。

オオヤエクチナシの写真
オオヤエクチナシ

実を11月に採って乾かし保存。実を煮出して黄色を染めるが、生の実は赤身が多い。皇太子の服色の黄丹(おうに)はベニバナと共に染め、禁色(きんじき)の一つである。

ネジバナの写真
ネジバナ

日当たりのよい芝地などに生える多年草。

リョウブの写真
リョウブ

9~10月頃に剪定した枝葉をすぐ煮出し、茶色、鼠色を染める。樹皮も利用できる。若葉は食用にもなる。

ネムノキの写真
ネムノキ

「ねぶ」の古名で「万葉集」などに詠まれている。8~9月ごろの緑葉を煮出し、黄色・鶯色を染めるう。また、6月ごろの若葉をアルカリスイで煮出し、緑色を染める。

8月の花暦

ムクゲの写真
ムクゲ

庭などによく植えられる大型の落葉低木で栽培品種が多い。

緑色を染める植物のひとつで、8月から9月にかけて緑葉をとり染色する。

サルスベリの写真
サルスベリ

中国南部の原産。落葉高木で幹は平滑で滑りやすい。

タンニンの多い葉で、染める回数や媒染の違いにより、茶系から黒系の色を染めることができる。

ワレモコウの写真
ワレモコウ

山地や草原に多き多年草。茎葉または根を細かく切り、黄色、黄茶色、紫鼠色に染まる。

タデアイの写真
タデアイ

中国から渡来し、広く栽培され染色や薬用として使用された。

この葉を採取して発酵させて作られるのが「すくも」で、藍がめに入れて灰汁やふすま、石灰で藍建てして染色する。

ウコンの花の写真
ウコン

ショウガ科の多年草。インドなどの亜熱帯地域が原産でターメリックとしてカレーの原料となる。

紅染の下染として用いられたほか、ウコン木綿として綿布を染め、書画や衣服を保護、産着などを染めた。防虫殺菌作用がある。

和綿の花の写真
和綿

江戸時代初期から栽培が定着した。

木綿は綿の種子から取れる繊維でコットンともいわれる。

繊維としては、丈夫で吸湿性がある。

サルスベリ(白花)の写真
サルスベリ(白花)

中国南部の原産。落葉高木で幹は平滑で滑りやすい。

タンニンの多い葉で、染める回数や媒染の違いにより、茶系から黒系の色を染めることができる。

萩の花の写真の画像1
ハギ

9月の花暦

タデアイの写真
タデアイ

インドシナ南部の原産といわれ、日本には飛鳥時代に中国から渡来し広く栽培され、染色や薬用として使用された。

萩の花の写真の画像2
ハギ

「万葉集」にはハギを詠んだ歌は多い。万葉のころから身近の花であったようです。

すべての茎葉を利用して染色をする。アルミ媒染で薄茶色、鉄媒染で鶯色を染める。

ゲンノショウコの写真
ゲンノショウコ(現の証拠)

山野の道端などにある多年草。タンニンを多く含み薬用としては整腸剤として利用されている。

アルミ媒染で黄土色。鉄媒染で鼠色から黒鼠色を染める。

ワレモコウの写真
ワレモコウ

山地や草原に多き多年草。茎葉または根を細かく切り、黄色、黄茶色、紫鼠色に染まる。

オニグルミの写真
オニグルミ

正倉院文書に樹皮を用いた胡桃色を染めたとある。樹皮・緑葉・花皮を青いうちに煮出し、赤茶色・濃茶色を染める。すべて生のうちでないと染まらない。

ヤブツバキの写真の画像2
ヤブツバキ

古代では木材の灰が紫草や茜草によく用いられた。落花を集めて煮出し、桜色・椿鼠を染めるが、果皮で黄茶色・薄鼠色を染める。また幹材も利用できる。

サルスベリの写真
サルスベリ

中国南部の原産で、江戸時代に渡来した。染色に用いられたのは、近年でである。9~10月の枝葉を煮出し、黄茶色、黒鼠色などを染め何回も染める。重ねた黒色は美しい。

イタヤカエデの写真
イタヤカエデ

ネムノキの写真
ネムノキ

「ねぶ」の古名で「万葉集」などに詠まれている。8~9月ごろの緑葉を煮出し、黄色・鶯色を染めるう。また、6月ごろの若葉をアルカリスイで煮出し、緑色を染める。

ナツメの写真
ナツメ

樹皮または8~9月の緑葉を煮出し、黄色・鶯色などを染める。果実はあるが使用したことが文献に生薬の大棗(おおなつめ)とともにあまり染まらない。

チャノキの写真
チャノキ

茶染は平安時代にはじまり、江戸時代の煎茶を用いて染めている。烏龍茶や紅茶の方がよく染まるが、緑茶の場合はアルカリ水で煮出す方がよい。

クマシデの写真
クマシデ

9月ごろ採った緑葉をすぐ煮出し、黄茶色・金茶色・黒色などを染める。自費を用いてもほとんど同じ色になる。近年になって染料として使われ始めた。

シロヤマブキの実の写真
シロヤマブキ

アセビの写真の画像2
アセビ

緑葉または木部で染める。色は黄樺色、黄色、鶯色など。

カリンの写真の画像2
カリン

クマノミズキの写真
クマノミズキ

緑葉を利用して黒染をするが、ミズキよりもこの方が濃く染まる。9月ごろの緑葉をすぐ煮出し、黄茶色・黒色を染める。また幹材を煮出して肌色などを染める。

アカメガシワの写真
アカメガシワ(雌木)

正倉院の染紙の「比佐木紙(ひさぎし)」に使われている。黒染として重要な染料。葉を煮出し、黄茶色・紫黒色を染める。9月~10月に葉を採取して、乾かして保存することもできる。

サワフタギの写真
サワフタギ

山地に生える落葉低木。古くから灰を紫草染や茜草染、その他の染色にも用いられてきた。アルミの成分を多く内臓しているためである。

ヤマハンノキの写真の画像2
ヤマハンノキ

榛摺(はりずり)や榛染(はりぞめ)に用いた榛は、ハンノキだけでなくヤマハンノキやヤシャブシの類も含まれる。樹皮・幹材・果実また9月~10月の枝葉を煮出し、樺色(かばいろ)や黒色を染める。

ナンバンギセルの写真
ナンバンギセル

ススキに寄生したナンバンギセル。

10月の花暦

藍の写真
アイ(藍草)

3月に種まき、5月に移植したアイは、梅雨時期に大きく育ちます。

8月中の夏休み中の講習会「藍の生葉染」でたくさん使いました。9月になると花が咲き始めます。10月上旬が花が見ごろになります。

11月になると種を採取します。

コブナグサの写真
コブナグサ(小鮒草)

原野に多い一年草で日本全土にある。
古代からの染色材料のひとつで、アルミ媒染で鮮やかな黄色に染まる。

刈り取ってすぐに染めてもよく染まるが、9月から10月の花穂の出始めたころ刈り取り、乾燥させて保存しておくことができる。

これから寒くなるともっと赤くなってきます。

綿の写真
わた(和綿 真岡木綿)

春に種をまき、花が咲いた後にずいぶんと待ちましたが、やっと綿の実が開き始めました。

木の下にある実を撮影しましたが、上まで開くのはしばらくかかりそうです。

ゲンノショウコの写真
ゲンノショウコ

山野の道端などにある多年草。タンニンを多く含み薬用としては整腸剤として利用されている。

アルミ媒染で黄土色。鉄媒染で鼠色から黒鼠色を染める。

種が飛んだ後の形が面白い。

カリンの写真の画像3
カリン

中国原産。樹高6~10メートルになる。4~5月に枝先に約3センチの淡紅の花が咲く。果実は長さ10~15センチ。10月に黄色に熟し芳香がある。生食はできないが果実酒等になる。

イイギリの実の写真
イイギリ(飯桐)

樹高10~20メートルの落葉高木。花は黄緑色で4~5月に咲く。雌雄異株。果実は直径5~10ミリで房状になる。熟すと赤紫色になる。

カツラの紅葉の写真
カツラ(桂)

樹高10~20メートルの落葉高木。花は黄緑色で4~5月に咲く。雌雄異株。果実は直径5~10ミリで房状になる。熟すと赤紫色になる。

トチノキの紅葉の写真
トチノキ

樹高20メートル以上になる落葉高木。葉も大きく大きいものは50センチほどになる。5~6月に穂状の白い花が咲く。果実は「栃の実」として食用にされる。

シロダモの実の写真
シロダモ(実)

樹高10~15メートル。春の若枝は垂れ下がり黄褐色の毛がある。葉は互生で枝先に集まり、成葉になると表面は毛がなくなり、裏面は灰白色を帯びる。雌雄異株。葉の脇に黄褐色の花が集まる。花期は10~11月。果実は10~11月に赤く熟す。

シロダモの花の写真
シロダモ(花)

11月の花暦

ガマズミの実の写真
ガマズミ

ツワブキの写真
ツワブキ

コバノガマズミの実の写真
コバノガマズミ(実)

サワフタギの写真
サワフタギ

山地に生える落葉低木。古くから灰を紫草染や茜草染、その他の染色にも用いられてきた。アルミの成分を多く含んでいるためである。

ビワの写真の画像2
ビワ

樹皮を用いるが、枝葉も利用できる。樹皮を煮出し、アルミ媒染で緋色、鉄媒染で紫鳶色を染める。枝葉の場合は、煎汁が薄いので、すべて薄めの色合いになる。

フヨウの写真
フヨウ

正倉院に伝わる染紙、木芙蓉染紙の原料に使われている。花の終わった茎葉をきざんで煮出し、黄茶色・鶯色を染める。

ガマツカの写真
ガマツカ

9~10月の枝葉をすぐ煮出し、黄味の赤茶系の美しい色を染める。採った枝葉は乾燥して保存しておき、使用することもできる。

イイギリの写真の画像2
イイギリ(飯桐)

名をアンンテンギリ(南天桐)

本州から琉球、台湾、朝鮮に分布。雌雄異株、秋に多数の赤い実をつける。葉で飯をつつむ。

センダンの写真の画像2
センダン

染着のよい染料で、9月頃の緑葉を採取後ただちに煮出し、黄色・鶯色などを染める。6月頃の若葉はアルカリ水で煮出すと、美しい緑色に染まる。

トウカエデの写真
トウカエデ

タンニンを含んでいることから黒染煮利用する。9~10月の緑葉や、樹皮を刻んで煮出し、黄茶色・紫黒色などを染める。

12月の花暦

ガマズミの写真
ガマズミ

近年使われはじめた染料だが、美しい色合いに染まる。9月ごろの枝葉をすぐ煮出し、赤茶色・黒茶色などを染める。

カリンの写真の画像4
カリン

比較的近年から用いられた染料で色調がよい。樹皮・管財・緑葉を用いるが、緑葉が一番良く染まる。9月ごろの緑葉をすぐ煮出し、赤茶系の美しい色合いを染める。

タチバナモドキの写真
トキワサンザシ

中国西部の原産で、明治末年に輸入された。9~11月ごろ剪定したときの枝葉をすぐ煮出し、桜色・赤茶色・小豆色などを染める。季節が遅いほど赤い色合いになる。

カンツバキの写真の画像2
カンツバキ
椿茎の灰は古代の媒染料になっている。落花で桜色、桜鼠色。果皮で薄茶色、銀鼠色に染める。

ビワの写真の画像3
ビワ
果樹として栽培され高さ10メートルほどになる。11~12月に枝先に白い花を付ける。花弁は5個。葉の裏などに褐色の綿毛を密生する。果実は6月ごろに黄褐色に熟す。

ミツマタの写真の画像2
ミツマタ

樹皮を和紙の原料にするため栽培されている。高さ1~2メートルで枝が3つに分かれているのでこの名がある。

緑葉のアルミ媒染で黄色。鉄媒染でウグイス色。アルカリ水で煮出した方がよい。

ロウバイの写真
ロウバイ

ここだけロウバイの花が咲いていました。ほとんどの木は花芽が少し膨らんでいるくらいです。(12月21日)

センダンの写真の画像3
センダン

9月ごろの緑葉を採取後に直ちに煮出し、黄色やウグイス色を染める。6月ごろの若葉はアルカリ水で煮出すと、美しい緑色に染まる。

写真は、センダンの実。