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外で生活している猫のお世話について

ページID:0068637 更新日:2025年9月8日更新 印刷ページ表示

「ごはんをあげるだけ」のお世話をすることによる猫のトラブルについてご存知でしょうか。
優しい気持ちでお世話をした結果、かえって猫が不幸な目に遭うという現実をご認識いただければ幸いです。

ごはんをあげる前に

本当に野良猫ですか?

飼い猫の可能性があります。飼い主がいるかどうかの確認をしてください。首輪がない・耳カットされていない等、一見飼い主がいないように見える場合でも、ごはんをあげている方がいるかもしれません。
「ごはんをあげる」ということは「ごはんをあげている方が外で飼っている猫」ということになり、野良猫とは言えません。

子猫の場合

子猫を見かけた場合ページをご確認ください。

外にいる猫によるトラブル

当センターには以下のような苦情相談が多数寄せられます。

・ふん尿により悪臭がする
・庭や花壇、畑が荒らされる
・ゴミがあさられる
・車が傷つけられた
・ケンカや発情期の鳴き声がうるさい
・子猫が生まれて地域の野良猫の数が増えている

このような状況になってしまうと、被害に遭われている方にとっては猫は”害獣”となってしまいます。
実際に当センターには「猫を駆除してほしい」という声が多数寄せられ、後を絶ちません。
※動物愛護センターで猫の駆除は行っていません。猫の被害に遭われている方は猫が庭に来ないようにする方法ページをご覧ください。

なぜ猫でトラブルが起こりやすいの?

以下のような習性生理から、猫でのトラブルが起こりやすいです。

・ごはんをもらえる場所に居つく
・繁殖能力が高い
・同じ場所(自身の匂いが付いた場所)でトイレする

特に繁殖能力の高さが、問題をより深刻化させる原因となります。
猫は1回の出産で4~8匹子猫を産みます。妊娠期間は約2ヶ月なので、1年間で2~3回出産することができます。子猫も生後6ヵ月経つと発情するようになるため、1才になるまでに1回出産することができます。また猫は「交尾排卵動物」といって、交尾するとほぼ100%妊娠します。雌雄の猫が1組いれば、1年後には100匹近くまで猫が増えてしまう可能性があります。

ごはんをあげるなら

まずは完全室内飼育することを検討してください。屋外は猫にとって危険がいっぱいですし、上述のようにトラブルの原因となります。
最終手段として外で生活する猫にごはんをあげる場合は以下のことを必ず守ってください。

周辺住民から理解を得る
決まった時間に、決まった場所で、決まった量のごはんを与える(残ったごはんはすぐ片付ける)
不妊・去勢手術をする​(手術費用の一部補助については詳細ページをご覧ください)
トイレを設置し、糞尿の処理を適切に行う

1つでも守れない事項があると、お世話される方がどれほど愛情を注ぎ可愛がっていても、他の方にとっては”迷惑猫”となり、周りから疎まれる存在になってしまいます。そのような状況で「人と動物の共生」がかなうことはありえません。
”迷惑猫”とならないよう、責任をもってお世話することが、猫に対する本当の愛情です。

猫のことを思っているなら

猫にごはんをあげるということは、猫のことを助けたいと思った優しい気持ちからの行いだと思います。
しかし、「猫の事を考えた行い」と「ごはんをあげるだけ」は必ずしもイコールではありません。
猫にごはんだけを与えることにより起こるトラブルは、人に迷惑をかける事だけではありません。交通事故での負傷や死亡(ロードキル)、猫同士の喧嘩による負傷、感染症、子猫の遺棄等、猫の数が増えることで結果として猫自体が不幸な目にあいます。また猫の数が増えることは、動物愛護センターでの猫の処分数を減らすことができない大きな要因となっています。
責任をもって猫の飼養管理ができないのであれば、「手出しせず見守る」ということも立派な愛情です。
自身に適した愛情の注ぎ方を選択し、「人と動物の共生」を目指し、不幸な目にあってしまう猫を減らしていきましょう。
※参考資料
猫は室内で飼いましょう [PDFファイル/488KB]
猫に快適な室内環境 [PDFファイル/405KB]

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