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吉野秀雄顕彰短歌大会の入賞者が決定

ページID:0079196 更新日:2025年12月15日更新 印刷ページ表示

吉野秀雄顕彰短歌大会 入賞者が決まりました

第24回吉野秀雄顕彰短歌大会の入賞者が決定

本市出身の歌人・吉野秀雄の功績をたたえる同大会の入賞者が決まりました。今回は、一般の部に211首、学生の部に8,383首の作品が寄せられました。入賞作品の一部を紹介します。

吉野秀雄賞

引き揚げに命をかけて児をまもり生き来し母の息絶えむとす(志田貴志生さん・みどり市)

みずうみに映る夏空きらきらと水切る石の波紋ひろがる(鈴木雅人さん・中居小6年)​

高崎市長賞

吾が亡きあと慮ひてぢっと見守りぬボタン付けする夫が手許を(新井八重子さん・安中市)

図書室で借りたままの本の中折られたページ誰かの秘密(鷹野由羅さん・高崎商業高1年)

高崎市議会議長賞

両手あげとび箱めがけて来る少女地をけり舞へば翼の見ゆる(岸恵美子さん・足門町)

夏休み毎日続く浅づけのきゅうりの味はあきることなし(齋藤未央さん・中室田小6年)

紫陽花の青紫に魅せられて傘さし歩く寺の山道(花田梨紗さん・第一中3年)

高崎市教育長賞

手の平でどうぞと示しどんぐりを配りてゐたり声知らぬ子は(中澤ひろみさん・前橋市)

楽譜には母のしるしの赤えんぴつまちがえた場所今はひけるよ(飯野真奈さん・岩鼻小2年)

まんまるのまぶしに作る繭ふわり蛾になり去る日神秘の生糸(西澤優羽さん・吉井中央中1年)

高崎市文化協会長賞

手術終へ遠き意識に聴こえ来る妻の呼ぶ声子等の呼ぶ声(金澤隆男さん・埼玉県朝霞市)

見慣れない姉の振袖こそばゆく三歩離れて寒風あたる(山口蒔人さん・倉賀野中2年)

県歌人クラブ会長賞

雷雨打つラボに居残り数百の毛虫へ一匹一匹餌をやる(萩原瑞葵さん・福島町)

つばめの子大きな口で母を待つ幼きころの自分と重ね(北岡奈歩さん・六郷小4年)

ラジオ高崎社長賞

車椅子の父にもありしちから瘤おかっぱ頭の吾がぶら下がり(堀口りつ子さん・藤岡市)

夏祭り夢中でたたく和太この音色がひびくふるさとの音(髙島彩叶さん・国府小6年)

吉野秀雄ってどんな人?

結社や流派に属さず、独自の歌風を築いた歌人・吉野秀雄。その歌碑は、高崎商業高校と高崎公園、問屋町中央公園に建つ他、新潟県柏崎市や慶應義塾大学などにもあります。

その生涯で6,200首余りの短歌を詠んだ歌人・吉野秀雄。明治35年に高崎市あら町の織物問屋に生まれ、青年時代から文学に親しむ。高崎商業高校から慶應義塾大学へと進学したが、胸を患い大学を中退。病と闘いながら国文学を独修し、本格的に短歌の道を歩み始める。4人の子を遺して亡くなった妻・はつ子を詠んだ「短歌百余章」(昭和21年)によって、歌人としての地位を確立。生涯をとおして結社や流派には属さず、独自の歌風を築いた。昭和42年、65歳の生涯に幕を閉じた。

問い合わせ先

文化課 電話027-321-1203

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